SNSで広がった「#ママ戦争止めてくるわ」の投稿について、高市早苗首相は2月27日の衆院予算委員会で説明しました。
「戦争を起こしてはならない、大切な子どもを巻き込んではならないという思いは、私も強く持っています」
● 自前の防衛力は必要
長妻昭氏が「防衛力の整備は必要だと思うが、国民の不安にどう応えていくのか」と質問したのに対し、首相は「わが国の抑止力を高め、相手に攻撃を思いとどまらせます」などと述べ、防衛力を強化する姿勢は変わらないと説明しました。
小泉進次郎防衛相も「投稿した方の思いが『戦争を起こしてはならない』ということであれば、厳しい安全保障環境の下で自前の防衛力は必要です。抑止力や対処力を強化していかなければなりません」と述べました。
高市首相と小泉防衛相が述べる防衛力強化の必要性は、日本周辺の安全保障環境が戦後で最も厳しくなっていることを背景にしています。北朝鮮のミサイル発射、中国の海洋進出、ロシアの動向などを踏まえ、国民の命と領土を守る抑止力として防衛力は不可欠だという考えです。しかし、その考え方は、世界から戦争をなくすことに直接つながるものではありません。
「#ママ戦争止めてくるわ」は、どのような背景で広がったのでしょうか。
衆院選の期間中、防衛力整備を主張する自民党などに投票しないという意思を示すため、2人の子どもを育てる清繭子さんがXに投稿しました。このつぶやきが大きな反響を呼びました。
「ママ」の部分を「パパも」「独身男子も」「子どもはいないけれどおばちゃんも」などに変え、ハッシュタグを付けた投稿が相次ぎました。「#ママ戦争止めてくるわ」は一時、国内のトレンド1位になりました。
● 戦争に向かう道を止めてくるわ
清さんは「一市民である私が子どもにかけた言葉を、みんなが希望のある言葉にしてくれました」と語っています。
「戦争ができる国になってしまったらどうしよう、という不安がありました」。報道各社は選挙戦の情勢について「自民党が圧勝」「単独で定数の3分の2を確保」と分析していましたが、「私はその票の中に入っていないことを示したかった」といいます。
「今すぐ戦争になるとは思っていません。でも、そちらに向かっているように見えます。議論すらできなくならないように、手の届かないところへ行ってしまわないように。あの言葉は、正確には『戦争に向かう道を止めてくるわ』という意味だったのです」
選挙結果には「とてもショックを受けました」。ただし、期日前投票に向かうときのような不安は、今はないといいます。
「#ママ戦争止めてくるわ」という言葉には、子どもを戦争という最も恐ろしい出来事から守ろうとする強い意志が感じられます。また、この言葉をきっかけに世界で起きている戦争へ目を向けることができますし、自分に何ができるのかを考える機会にもなります。
投開票日の2月8日夜、清さんはXに次のように投稿しました。
≪みんなの声があったかすぎて、冷笑も侮蔑も聞こえなかった 私には声があることがわかったから 私だけの声じゃないってわかったから 一人つぶやいた時より、今のほうが 戦争止められる気がしてます 胸がずっと温かいままなんです みんながくれた希望です 明日からもずっと #ママ戦争止めてくるわ≫
参照:「#ママ戦争止めてくるわ」に高市早苗首相「思いは同じ」 防衛力強化は変わらず
【衆院選】「#ママ戦争止めてくるわ」SNSで広がった共感 投稿者が反響振り返る
