ある日、突然ブログが利用できなくなった苦い経験があります。そのため、現在はバックアップ用として、このブログとは別にもうひとつブログを運営しています。そのブログは2006年から続けており、過去の事件についても数多く取り上げています。

その中でも、特に検索数が多いのが、2007年に逮捕された女性殺人犯・前田優香(犯行当時41歳)の事件です。

● 主役は「愛情」ではなく「お金」
この事件は「品川同性愛者殺害事件」と呼ばれ、2005年3月に東京都品川区で発生しました。

事件から20年以上が経過し、当時のネット記事はほとんど削除されています。現在は検索しても詳しい情報を見つけるのは難しい状況です。

前田優香は、被害者である元スナック従業員の鈴木友幸(ゆうこ)さん(当時39歳)と同居し、同性愛の関係にありました。この点に関心を持つ人が多いのかもしれません。

前田優香は事件後に指名手配され、約2年間にわたって逃走しました。その間、鈴木さんの写真を持ち歩いていたといわれています。

本人は「いつも友幸さんを見ていたいと思い、マンションから写真を持ち出した」と供述しました。また、鈴木さんの写真に手を当て、捜査員の前で涙を流す場面もあったとされています。

こうした行動だけを見ると、深い愛情があったようにも思えます。しかし、一方では、この事件の本当の主役は「愛情」ではなく「お金」だったという見方もあります。

前田優香が鈴木友幸さんと知り合ったのは2004年です。目黒区内のスナックで意気投合し、その年の11月には前田優香が鈴木さんの住む品川区のマンションで同居を始めました。

● 12の偽名を使い分けながら逃走
2人の出会いについては、『週刊文春』(2007年4月5日号)が詳しく伝えています。

前田優香の知人は、次のように証言しています。

「彼女は『新宿や六本木に店を持っているから、(鈴木さんに)店を任せる』と言って近づいたんです。友幸はその話を信じてしまったのでしょう。それに、友幸は地元では知られた同性愛者でしたから、華やかな前田の容姿にも惹かれたのだと思います……」

一方、鈴木友幸さんの知人は、次のように語っています。

「鈴木さんには約1500万円の貯金があり、それが目的だったのでしょう。鈴木さんにお金を出させて飲み歩き、ドンペリを何本も空けていました。私たちは"あのドンペリ女"と呼んで嫌っていました。ただ、2人は親密な関係にあったので、鈴木さんも前田容疑者と簡単には別れられなかったのです」

親密な関係にあったとはいえ、減り続ける預金に鈴木さんも不安を抱くようになったのでしょう。金銭をめぐる口論がたびたび起こるようになり、その末に事件が発生したとされています。

前田優香は事件後、新宿や池袋、埼玉県内などを転々としながら、少なくとも12種類の偽名を使い分けていました。その中には、自ら殺害した鈴木さんの名前まで含まれていました。

前田優香は1982年、大学受験のため宿泊していたホテルでホテルニュージャパン火災に遭遇し、受験票や筆記用具を部屋に残したまま避難した経験があります。

大学卒業後は実家が倒産し、定職に就かない生活が続き、売春まがいのこともしていたといわれています。また、女優の大原麗子さんと岩下志麻さんを尊敬しており、事件後に使用した偽名のひとつが「大原志麻」でした。

それにしても、逃走生活でこれほど多くの偽名が本当に必要だったのでしょうか。まるで偽名を集めること自体が目的だったかのようにも感じます。これだけ使い分けていれば、自分でも混乱してしまいそうです。

● 男を誘惑していたのでしょう
逃走中は健康ランドなどの入浴施設を拠点とし、仮眠スペースで寝泊まりする生活を送っていました。そのため、マスコミからは「第二の福田和子」とも呼ばれました。

その間も定職には就かず、施設内の飲食スペースで男性客に声をかけ、一緒に食事をするようになった後、飲食代や入浴料を負担してもらっていたといいます。

前田優香が北区の健康ランドに姿を見せるようになると、従業員の間では知られた存在になっていました。

男性を誘う方法は色仕掛けでした。店の浴衣を着て施設内の階段に窮屈そうに座る姿が何度も目撃されています。

健康ランドで前田容疑者を知る男性は、次のように話しています。

「向こうから声をかけてきて、『よければカラオケに行きませんか』と誘われました。浴衣がずれて胸元がボーンと開き、『誘っているのかな』と思いました」(2007年3月30日 FNN)

この「胸元がボーンと開く」という証言は印象的で、当時の様子が目に浮かぶようです。

男性従業員も、その様子を目撃していました。

「浴衣といっても上は薄い半纏のようなもので、胸元はすぐにはだけてしまうんです。それなのに、あの女性はいつもノーブラでした。しかも階段に座っているので、横を通ると上から見えてしまう。今思えば、男性を誘惑していたのでしょう」

前田優香が発見されたとき、酒に酔った状態でした。レストランで60代の男性3人と飲食していたところ、捜査員から「前田優香ですね」と確認され、「はい」と認めて同行しました。

取り調べでは、「仲たがいの末、台所の包丁で鈴木さんを殺した」と容疑を認めています。

これまで数多くの事件を取り上げてきましたが、なぜ前田優香の事件だけがこれほど多く検索されるのか、私には今でも理由がわかりません。

前田優香という名前は、AV女優で元ストリッパーの人物や研究者、バスケットボール選手など、同姓同名の人が複数いることも確認できました。そのため、別人を検索していて偶然この事件にたどり着いた人もいるのかもしれません。しかし、それだけが理由とも思えず、実際のところは不明です。

もし、この事件に興味を持った理由があれば、ぜひコメント欄で教えていただければと思います。

参照:品川同性愛者殺害事件 - Wikipedia