ふとした瞬間に、怖さや重さがまとわりつくような、いわゆる「どんよりした映画」を見たくなることがあります。決して明るい気分になれる作品ではないのに、なぜか定期的に引き寄せられてしまいます。
● 渡邊渚の記事を通して、怒りの感情を
そうした映画を見終えたあとの気持ちは、本来であれば不快で沈んだものであるはずです。それでもぼくは、気分が地の底まで落ちていくような感覚を求めて、つい見てしまいます。
落ち着いた精神状態から意図的に暗い感情へと引きずり下ろされる過程のどこかに、快感に近いものを感じてしまう仕組みが、脳の中に組み込まれているのではないかと思うのです。
そんなことを考えたきっかけは、渡邊渚(28)に関するネット記事を読んだことでした。なぜかというと、YAHOOニュースに彼女の記事が表示されるたびに、強い苛立ちを覚えるからです。
腹が立つとわかっていながら、ぼくは相変わらず彼女のニュースを開き、読み続けています。つまりぼくは、渡邊渚の記事を通して、自分の中に怒りの感情をわざわざ呼び起こしているだけなのではないかと思うのです。
本当に不快で耐えがたいのであれば、記事を読まなければいいだけの話です。それでも目を通してしまうのは、彼女に対して腹を立てるという感情の揺れそのものを、どこかで楽しんでいる自分がいるからでしょう。そう考えると、ぼくは去年から渡邊渚の記事を追いかけている、屈折したファンの一人なのかもしれません。
● 「性被害と闘う女性」というイメージだけ
記事によれば、渡邊渚は2024年8月末にフジテレビを退社した元アナウンサーです。その退社理由が中居正広に関係していることは、多くの人が察している暗黙の了解でしょう。それにもかかわらず、いまだに公に語られない点については、正直よくわかりません。
中居正広は2025年1月、女性トラブルを理由に出演していた6本のレギュラー番組すべてが終了、もしくは降板となりました。同年1月23日には、ファンクラブ向け有料サイトと公式サイトで、芸能界からの引退を表明しています。
この問題は中居個人の引退にとどまらず、渡邊渚が在籍していたフジテレビからCMが相次いで消えるなど、局全体に大きな影響を与えました。
2024年1月27日には、フジテレビの臨時取締役会が開かれ、社長の港浩一の進退を含む経営責任について協議が行われました。その後の記者会見を前に、港浩一社長と嘉納修治会長が、同日付で辞任することが発表されています。
そこから、すでに約1年が経過したことになります。
中居は完全に芸能界から姿を消しました。これほど大きな事態になっているにもかかわらず、渡邊渚は自分が誰から性被害を受けたのかを正面から明かさないまま、「性被害と闘う女性」というイメージだけを繰り返し語っているように見えます。
● 伊藤詩織、記者会見で実名告発
同じく性被害を告発して注目を集めた人物として、伊藤詩織がいます。彼女は幼少期からモデルとして活動し、海外の大学で学びながら、2012年にニューヨークの大学へ編入しました。
ジャーナリズムと写真を学び、帰国後はロイター日本支社でインターンとして活動しています。2017年には、元TBS記者の山口敬之氏から受けた性被害を、記者会見で実名告発しました。
伊藤詩織は、加害者を実名で公表し、警察にも被害届を提出しています。彼女自身の身に起こった事件を告発したドキュメンタリー映画をめぐって弁護士との対立などが報じられたことはありますが、それでも渡邊渚よりは、正面から闘っている印象を受けます。
一方で渡邊渚は、煽情的な写真が並ぶグラビア写真集を発売しています。その表現を批判されると、次のように反論しました。
「私が写真集を出していることを引き合いにして、性を売っているのにフェミニストぶるなと言う方もいるようですが、『おまちかねの!珠玉の!渾身の下着!』といったタイトルで自分からリリースを出したことはありません。二次的にメディアやネットニュースが書いた表現であり、私はその意図で活動していません。偽情報を鵜呑みにしないよう気をつけてください」
キャッチコピーは他人が付けたものだと言い、自分は性を売っていない立場だと言いたいのでしょう。しかし、本当に不本意であれば止めさせればよかっただけの話です。
少なくとも放置している時点で、その表現に加担していると言われても仕方がありません。写真集自体も、男性の欲情を刺激する構図を狙っていることは明らかで、全体的に胡散臭さが拭えません。
そんなふうに感じていたところ、今年1月9日、思わぬニュースがありました。渡邊渚の1st写真集『水平線』(集英社)が、「週プレ グラジャパ!AWARD2025」で最優秀作品賞を受賞したというのです。マスコミは相変わらず彼女を持ち上げ続けています。中居をめぐるスキャンダルの「物語性」が評価の一因ではないか、という指摘もコメント欄で見かけました。
● 渡邊渚がノロウイルスに感染
本日目にした別のニュースでは、渡邊渚がノロウイルスに感染していたことを、インスタグラムで明かしています。「先週ノロウイルスになって体力が削られたので、明日から頑張って食べて体を動かしていきます」とつづり、近影を公開していました。
ノロウイルスは、冬に流行する感染性胃腸炎や食中毒の原因となるウイルスで、強い感染力があります。嘔吐や下痢、腹痛などの症状を引き起こすことが知られています。
この投稿を取り上げただけの短い日刊スポーツの記事でしたが、コメント欄には、ぼくと同じように渡邊渚に苛立ちを覚えている人たちの声が並んでいました。
人々は口々に不満を述べながらも、結局は記事を読み、コメントを書き込んでいます。「もう見たくない」と言いながら、誰もが彼女を放っておけない。『ネットニュースに出ないでほしい』と願いながら、本日もまた記事を開いてしまう。どうやらぼくだけでなく、多くの人がこの矛盾した感情の輪の中にいるようです。
参照:渡邊渚、先週ノロウイルス感染を報告「体力が削られた」 回復へ前向き
