
2025年11月11日(火)に、「ザ!世界仰天ニュース」というドキュメントバラエティ番組が放送されました。タイトルは「消えた父…中国人妻の替え玉殺人の恐怖」で、中国人妻尹麗娜(イン・リナ)の事件を実録放送していました。
再現VTRでイン・リナ役を演じたのは、中国出身のモデル・梨衣名(りいな)さん。1990年3月14日生まれの35歳で、美人で可愛いと話題になっています。中国武術とテコンドー黒帯で、ヌンチャクや高々と足を上げた蹴りなどをXで披露しています。

この事件では、イン・リナが2001~02年に遺産相続を目的に夫と「替え玉」の男性2人、計3人を殺害したとして、殺人などの罪に問われました。
大阪市中央区のイン・リナの夫、加藤善一郎さん(当時77)が2001年10月に失踪し、替え玉にされた男性2人(高木清さん、近藤晃さん)が死亡しました。
大阪・西成区のドヤ街でスナック「麗娜(リナ)」を営んでいたイン・リナは、2001年5月に常連客で資産家の加藤善一郎さん(当時77)と入籍。夫が糖尿病であることに目をつけ、病死を願いましたが思うようにならず、替え玉を立てて死を偽装しました。結果として、男性3人の殺害に至りました。

また、イン・リナは遺産相続を目的に娘の住民票などを移動させ、遺産を一人占めしようとしました。さまざまなイン・リナの行動が絡み合い、事件の概要を読んだだけでは分かりにくい犯罪です。
● 私の住民票も移動されていた
ザ!世界仰天ニュースでは、加藤さんの娘が父親と連絡が取れないこと、住民票が勝手に移されていたことを府警に相談したところから物語が始まります。わかりやすい実録番組となっています。
「謎の結婚! 死んだ父はどこに消えた?」というテロップの後で、以下のように物語は展開します。
2002年4月、山形県に暮らす三姉妹の長女のもとに、役所から「先日出していただいた住民票の変更の書類に不備がありまして」という連絡が入ります。
「住民票は移していないですが」
覚えのない住民票の異動に困惑する長女に、役所の担当者は「大阪市西成区に転出されて、それから山形に戻ってきている」と説明します。
父が何か知っているかと思い、長女は大阪で暮らす善一郎さんの自宅に連絡します。
「もしもし お父さん? もしもし……」
「はい、あの……」
すると電話に出たのは女性でした。
「どちら様ですか?」
電話はすぐに切られ、その後は留守電になったままで、再びかけ直しても父につながることはありませんでした。
その後、妹から思いもよらない連絡が入りました。
「姉さん、私の住民票も移動されていた」
なんと三姉妹全員の住民票が異動されており、長女は山形から大阪・西成へ、二女は千葉から大阪へ、三女は大阪から石川へ、全く覚えのない住民票の異動が行われていたのです。
● 2か月前に父は亡くなっていた
大阪・西成に住む父・善一郎さんとは、17年前に両親が離婚して以来、ほとんど連絡を取っていませんでした。
父に何が起こっているのか。実はこれは、後に判明することになりますが、何人もの命が奪われた恐ろしい事件の始まりでした。
この不可解な出来事に、長女は父の戸籍を取り寄せました。すると、2か月前に父は亡くなっていたといいます。しかも死亡したのは、縁もゆかりもない石川県でした。
「お父さん、結婚してた。中国の人だった」
長女は妹に伝えます。1年前に入籍していたことが分かり、その相手はイン・リナという中国籍の女性でした。
大阪で暮らしていた二女は、この一連の出来事を大阪府警に相談。検視のときに撮られた写真を見せられます。
「お父さん、こんなに背が低かったっけ?」と疑問に思い、次の写真を見せられて、
「あの、これ……父じゃないです」と伝えます。
捜査を進めると、善一郎さんの預金や土地をイン・リナが相続していたことが判明。その際に使われた書類は偽造されたものでした。こうして大阪府警・石川県警は、公正証書原本不実記載罪などでイン・リナを指名手配しました。
イン・リナと善一郎さんが暮らしていたアパートも徹底的に調べられ、押し入れに相当数の血痕と皮膚の一部が付着していることが分かりました。
● 遺産をイン・リナだけが相続
一方、善一郎さんの死亡届が出されていた石川県警は、死亡届に記載されていた住所に向かい、家主から話を聞きました。話によれば、2か月ほど前に突然訪ねてきたといいます。
元々知り合いだった男(この男は後に共犯だと判明)が、夫婦だという男女を連れてきました。その後しばらく3人はこの家で暮らしていたといいます。
しかし、ほどなくして夫だという男性がこの家で亡くなり、警察に連絡したとのことでした。その死亡した男性を善一郎さんとして死亡届を出した女がおり、それがイン・リナであると考えられます。
1999年、イン・リナは40代前半で大阪・西成区にスナックを開店しました。そして出会ったのが加藤善一郎さん。2001年5月、2人は入籍します。このときイン・リナは45歳、善一郎さんは76歳でした。
元国鉄職員だった善一郎さんは、数千万円の預金、投資信託、土地を所有していました。イン・リナが善一郎さんを狙った大きな理由の一つは、善一郎さんが糖尿病を患っていたことでした。遺産目当てで、あえて持病のある年配男性と結婚したと思われます。
そしてイン・リナは、さらに大胆な行動に出ます。別の女性に依頼し、善一郎さんの娘のふりをさせて不正に住民票を移していました。これが、後に三姉妹が気づくことになる住民票の異動です。
イン・リナはどうしても娘たちの印鑑証明が必要でした。その印鑑証明を使って書類を偽造し、娘たちが父親の相続をせず、遺産をイン・リナだけが相続するようにしたのです。その後も相続に必要な書類を不正に作成し、善一郎さんの遺産、合計約2900万円を不正に取得しました。
しかしそのころ、三姉妹の長女に役所から連絡が入り、一連の不審な出来事が発覚していました。イン・リナによる替え玉殺人計画を警察も疑っていましたが、逮捕には至らず、時は流れました。
その後、指名手配から5年後の2007年10月、東京・江東区の共同住宅で、一般市民からの通報によりイン・リナは逮捕されました。
参照:ザ!世界仰天ニュース そっくり食材の罠▽中国人妻の替え玉殺人の恐怖
亡くなったとされた父はどこへ?替え玉殺人を行った女の恐ろしい計画