「マイ・オックスフォード・ダイアリー」  2025年製作 アメリカ 原題:My Oxford Year

 

Netflix映画「マイ・オックスフォード・ダイアリー」は、イギリスにあるオックスフォード大学が舞台となっていて、景色が綺麗。建物も見応えがある。

オックスフォード大学に留学したアメリカ人のアナが恋をした相手は、イギリス人男性。だが彼の抱えていた秘密が、彼女の人生計画をひっくり返してしまう。

夢だったオックスフォード大学での1年間をスタートさせる初日の朝のこと。アナは、一人のイギリス人男性、ジェイミーと出逢う。彼女はジェイミーの運転する車に、道路にたまっていた水をかけられ、びしょ濡れになる。最初の出会いで憤るアンナだったが、翌日、出会ったその失礼な男性ジェイミーが、自分の詩のクラスを担当する教授として教壇に立っていた。

アナを演じるソフィア・カーソンも、ジェイミーを演じるコーリー・ミルクリーストも、共に美形で息もピッタリ。但し、コーリー・ミルクリーストはほんの一瞬、間抜けっぽい表情をするときがあって、愛嬌を感じた。

製作総指揮も務めたソフィアは、相手役のキャスティング段階から「彼しかいない」と確信していたそうだ。

教授のジェイミーは、
「やあ、今日は僕の初めての講義だから場の空気を作らせてもらう。賄賂でね」
と、手に持っていたナプキンを除くと、シンプルな丸い大きなケーキが出てくる。

そのケーキに自由にナイフを入れさせてみんなに食べさせる。ケーキがとてもおいしそうだった。生徒は約15名くらいなので、このようなおいしいプレゼントもできるのであろう。ほのぼのしたシーンだった。

ちょっとわからなかったのは、ジェイミーが希少で末期的な癌を患わっていたという事。おとうさんは何とか癌と戦って治療してほしいようだが、息子のジェイミーは拒否。これは助かる可能性がないほど進行していたのかが今一つあやふや。二人の息子をやがて亡くするという両親の設定はさすがに可哀そう。

気になった点はアメリカ人であるアナが、パブでイギリス人にからかわれるシーン。
「アメリカ人は鈍くて世間知らずだ。だから親しみやすい」

と言った男にアナが問う。「具体的にはどこが世間知らずなの?」
「ささいなことだ。地理や世界史。銃の文化、他国への影響やおめでたいほどの無知。」
「飲みすぎだぞ」と、友達から注意を受けるも男は続ける。
「その上、自虐や皮肉をまったく理解できない」


アメリカ人であるということだけで、差別(反発)する人がいるのであろう。有色人種の差別はよく映画に描かれているけれど、アメリカ人であるということでここまで言われるシーンというのは見たことがなかった。

この映画、主人公の女性・ソフィア・カーソンの顔が好みだった。とくに憂いを秘めた表情は目が離せなくなる。また彼女は歌手でもある。歌うシーンもあったのに、彼氏のジェイミーばかりが音痴な歌を披露して、彼女がうたうシーンがなかったのが惜しまれる。

少し残念な点は、物語が少し平板な気がした。『人生をどのように生きるか』という問いかけに答えているかのような会話の場面もあるけれど、あまり心に響いてこなかった。

大学での詩の講義風景が、画面に何度か出てくるし、主人公の二人が詩が好きなので、詩のフレーズも時々会話に入ってくる。しかし、ぼくにはそのフレーズの持つ意味が理解できなかった。詩に興味のある人にとってはこの映画には、また別の感想を抱くのであろう。