
古市憲寿(ふるいち のりとし)という社会学者のコメンテーターを初めて見たのは、2013年から始まった松本人志の「ワイドナショー」という情報番組だった。言わなくてもいいような事を言って、ゲストやレギュラーなどの出演者からひんしゅくを買い、軽く怒られる。彼は、それが一つの心地よい刺激を受けたかのように、はにかみつつ『ニヤリ』と笑う。という・・・・・・いつものパターンが印象的な人と思っていた。
それで言うと、元タレント中居正広氏(52)に性暴力を受けたということで、社会的な注目を浴びたフジテレビの元アナウンサーである渡邊渚(28)に関していじるのは、テレビ番組だけで収束するスタンスからはみ出てしまった、いつもより過激な主張に見えてしまう。
しかし、X(旧ツイッター)に挙げた全8ページに該当する文章を読むと、思ったより本気で今回の件に意見をしているのだと感じる。古市氏を軽薄なコメンテーターと認識しているぼくのような人こそが、読んでみるべき内容となっている。
古市氏の発言に対して、「今回の事案にまったく関係のない人物が、まるで中居氏の代理人のように意見するのおかしいですよ」との意見も出ている。それを言うならば、彼女に関しての批判的な発言を述べているほとんどの人にもその指摘があてはまって
しまう。
● “加害者”側の発言を一方的に信じている
古市氏が反応したのは、週刊文春6月12日号。『元フジテレビアナウンサーのX子(渡邊渚)さんは極めて親しい友人に、塗炭(とたん)の苦しみを明かしていた』として、書かれた内容の以下の文章。
『橋下徹さんや古市憲寿さんは私や私の代理人に確認もせず、“加害者”側の発言を一方的に信じている。加害者側から聞いた話を事実だと思い込んで社会に言い触らしています。声が大きいから信じる人も一定数いる。”失恋事案”発言が独り歩きして、いまだ誹謗中傷や脅迫が止みません』
その記事などに関して、古市氏は7つの疑問を「X子(渡邊渚)」さんの代理人弁護士宛に書面を送ったことを明らかにしている。簡単に以下にまとめると、
1.「“加害者”側の発言を一方的に言じている」、「加害者側から聞いた話を事実だと思い込んで社会に言い触らしています」とありますが、具体的に私のどの発言を指しているか教えて頂けますか
2.「被害者」だと訴える人の主張を全面的に信じる以外の論評が全て「二次被害」に当たると判断されるならば、正当な言論活動ができなくなります。という見解について一般論として賛成頂けますか
3.記事は、「X子」さんの「親しい知人」の発言とあり、「親しい知人」の誤解や、『週刊文春』による捏造という可能性もあります。もし「X子」さんが、私の発言に関して記事とは違う認識をお持ちの場合は、その確認をしてください。
4.記事では、「司法関係者」の言葉として、真偽は不明なものの「示談書の内容」が示されています。誰が「示談書の内容」を漏洩したのか
5.『週刊文春』の2025年1月2日・9日号では、タイトルに「中居正弘9000万円SEXスキャンダルの全貌」と大きく掲げられ、「X子さんの知人」が「中井さんがX子に9000万円の解決金を支払うことで合意」と証言しています。しかし、「X子」さんは『週刊ポスト』(2025年1月31日号)の取材に際して、以下のように回答しています。
「いきなり9000万円という金額が一人歩きしたことについてはビックリしていますし、困っています」「私はそんなにたくさんのお金を受け取っていないんです」
X子さんが、中居正弘さんとの示談における解決金として9000万円を受け取ったのは事実でしょうか
6.第三者委員会と中居正広さん代理人弁護士の『見解の相違』」に関して、 X子さんの代理人が『ENCOUNT』の取材に『事実とは異なるもので看過できない』と答えています。以下の3点全てでしょうか。具体的に教えてください。「女性との関係性」「メールとのやりとりの内容」「1月9日に中居さんが発表したコメントに関する当時の中居さんの代理人とのやりとり」
7.これから私がもしフジテレビや第三者委員会の問題について発言する際には「X子」さんや貴職への「確認」が必要でしょうか。記事に登場する「親しい知人」からは「週刊文春」の取材に対応し、あらかじめ「X子」さんや貴職へ内容に関する「確認」がありましたか
● 僕が独自に知っている話もあり
古市氏の持論の展開は4月4日に出演した番組での発言にさかのぼる。そこで古市氏は関テレ社長で元フジ専務の大多亮氏(66)が辞任を発表したその会見を受けて、「フジテレビや中居さんの問題に対して、違和感を抱いている視聴者はたぶん多い」と指摘。
さらに、「恐らく第三者委員会の報告書に書かれていないことがある。いっぽうでお笑いタレントの小籔千豊さんや僕が独自に知っている話もあり、そこの情報のギャップがどうしてもある」と発言した。そして信憑性に乏しい”独自情報匂わせ”を疑問視する書き込みが、SNSや掲示板で相次いだ。古市批判モードが過熱する。
それを受けての週刊文春で、彼女の友達が聞いた”渡邊氏の発言”という文春の記事に繋がった。なぜ、いちいち渡邊氏の発言を”親しい友人に明かしていた”というまどろっこしい記事にしなければならないのかが疑問だ。そこを考えていくと、文春の記事の予防線を張った表現にも見えてくる。
ところでぼくも、古市氏が挙げた7つの疑問のうち『誰が「示談書の内容」を漏洩したのか』と『示談における解決金として9000万円を受け取ったのは事実か』などはぜひ真相を知りたいと思う。解決金の9000万円が、事実ではないとしたら誰がその偽情報を流したのか、それを週刊文春が信じた経緯などはぜひ聞いてみたい。
それに加えて、この事件を一番モヤモヤさせている部分は、中居が渡邊渚に関してどのような行為をおこなったかという肝心な部分が不明な点だ。それが、無数の憶測を発生させているし、今後も続くのであろう。
参照:古市憲寿氏、「X子」めぐる自身の文春報道で代理人宛に書面送付を公表「失恋事案発言ない」
古市憲寿氏の【独自】情報で渡邊渚氏への誹謗中傷が加速!中居ヅラを煽動する笛吹き社会学者
中居氏と被害女性のメールやり取り公表に女性の代理人「事実と異なり、看過できない」