「JOIKA 美と狂気のバレリーナ」2023年製作 イギリス・ニュージーランド合作 原題:Joika

青森県の小さな映画館で、ジェームス・ネイピア・ロバートソン監督の「JOIKA 美と狂気のバレリーナ」を観に行った。観客は自分を含めて5人しかいなかったのは、残念なことだ。実話(回顧録)をベースにしているお話との事。

映画化のモデルになったバレリーナのジョイ・ウーマックは、映画化に関して最初は否定的だったと言う。「私はまだ若く、この先の人生もありますし、自分の物語がそのまま映画になるなんて、そもそもとても奇妙なことです」

この映画は緊張感もあり、主演の女優のタリア・ライダーもコーチ役のダイアン・クルーガーも綺麗で品があり、バレエシーンも美しく見ごたえのある映画だった。但し、主役が血のにじむような練習を重ねるので痛々しいシーンが多い。

アメリカからボリショイ・バレエ団にスカウトされて単身でロシアに渡った女性・ジョイが主人公となっている。ライバル視されている同じ練習生から、つばを吐きかけられたり、バレエシューズの中にガラスを入れられたり、大事なテストの日にセットした目覚まし時計を睡眠中に盗まれたり、妨害がえげつない。

そんな中でもなにもかも犠牲にし、絶対あきらめないでジョイは夢につきすすむ。しかし、コーチによる完璧さを求める厳しい教えとバレエの技術とは別の政治的背景に、次第に追い詰められていく。タイトル通りに狂気に踏み込んだ、独特なバレエで高みに登る執念の世界観を感じさせる。

参照:映画「JOIKA 美と狂気のバレリーナ」ジョイ・ウーマック インタビュー