引きこもりの40歳の男は、部屋にこもってゲームざんまいの日々を送っていた。妹夫婦が同居することになり、妹夫婦の5歳児の息子や中学生の娘との交流から、徐々に社会復帰に踏み出していく。

主人公の立花雅治を演じた松田龍平は、彼自身が持つどこか「ぬぼうー」とした感じがドラマの「のほほんとしたキャラ」に合っていた。そして内気でユーモラスでとても良かった。ドラマが5話で終わってしまったのがもったいないくらいだ。

松田龍平は、引きこもりで、家族のはみ出しものという役柄に挑戦した感想をこう明かす。

「撮影に入る前から雅治のような暮らしをしていて……というのは冗談ですけど(笑)。長いことゲームしながらポテチを食べる生活をしていて、これは役作りなんだと思いながら、幸せという名のぬるま湯に浸かっていました」

風吹ジュンが、主人公・雅治の母親役を演じている。やさしくておっとりとしたいいお母さん役で、雅治が引きこもり生活から改善されていくたびに、喜びで涙ぐむ。雅治への接っし方に愛情と気遣いが感じられる。けっこう色々な映画やドラマで彼女の演技を見てきたと思うのだけれど、今回の演技が一番良かった。こころに沁みた。

妹の子供役の5歳児も演技しているとは思えない自然さで、自由奔放な動きと発言を聞いているだけで微笑ませる。これはアドリブでやらせているのか、きちんと台本通りに演じさせているのか知りたいと思うほどの完璧さ。

ドラマには、踊りが何個か出てくる。5歳児のスーパー戦隊シリーズの踊り、それにつき合って踊る雅治の弱々しくて面白い踊り、母親の老人ホームで教えているフラダンスの優雅な踊り、中学生の娘の授業で踊るぎこちなくて哀しい創作ダンスの踊り。それぞれがドラマのいいスパイスになっていた。

一つ残念だったのは妹のオフィス内での商品開発のシーン。妹はいいけど、他のメンバーの奇妙な動作や発言が『笑う場面?』なのだろうけれど、まったく笑えない。むしろ普通に演じてくれたほうが良かった。

そのシーンを除けば、自分に置き換えて考えさせる場面もあり、中学生の娘とのゲームを通じての交流場面も良かったし、思いがけず優れものであった。

参照:「連続ドラマW 0.5の男」松田龍平、沖田修一のユニークな演出にドキドキ