「さくら」 2002年4月1日-2002年9月28日 日本
 

NHK朝ドラの再放送の「さくら」には本当に毎回、楽しい気持ちにさせてもらえた。また泣かせてもくれたけど、本日、とうとう最終回の第156回目を観終えて、なんだか1日の楽しみがボッツリ抜け落ちたようで寂しい限りだ。

このドラマは、主人公の高野志穂が短髪でボーイッシュで、まるで人形のモンチッチのような可愛らしさと明るさに満ちていてとても魅力的だった。そのショートヘアは、本人が自ら役に合わせて切ったとのこと。

「第1話の台本を読んだときに化粧っ気のない少年みたいな子だなと思って自分で美容院に行ってスーパーショートヘアにしたんです。翌朝、プロデューサーにあいさつに行ったら、目が点になっていて…。『似合うね! でも、今後は衣装合わせの前は何もやらない方がいいね』と優しく諭され、」と、明かしている。

高野志穂にとって、「さくら」はドラマデビュー作だけど、最後のチャンスでもあった。

「幼い頃から海外を転々としていて、高校生になる15歳のときに帰国し、女優に憧れて18歳からオーディションを受け始めたのですが、片っ端から全部落ちていて…。両親からは『大学に行かせたと思って4年間は応援するけど、それを過ぎたら家を出なさい』と言われていたという。

朝ドラのオーディションを受けた当時は22歳。クランクインして4日後に23歳の誕生日を迎えたので、本当にこれで最後だなというところで受かることができた。

高野が演じるのは米ハワイ生まれの日系4世、エリザベス・さくらという教師。英語の指導助手として岐阜・飛騨高山の中学校に就職する。アメリカから見た日本人の不思議な性格や考え方、また日本の良さ、日系ハワイ人という特殊な境遇の歴史、などもドラマの中に入れ込んでいて、単なる明るいコメディドラマになってはいないところが良かった。

15歳の時に出演していた長澤まさみの、すらりとした美少女ぶりがまた印象的だった。それと、野口五郎の演じる変な教師も面白かった。

参照:【朝ドラのころ】「さくら」高野志穂(1) 少年のようなイメージで役作り
   モンチッチの歴史