お笑いコンビ「ダウンタウン」の松本人志が飲み会で性的なことを強要したと報じる「週刊文春」2月1日号の松本人志の文春砲・第4弾は、実名告白した女性が現れたという内容だった。

悲痛なこころの内を実名で告発したのは、多くのバラエティ番組に出演した過去を持つ、元タレントの大塚里香さん(37)。但し、その人の告発内容は、前週の文春砲・第3弾の記事で書かれた女性が、今回は実名で出ましたという内容だった。

芸能界を離れた今はフードコーディネーターとして精力的に活動している。


「実名で告発すれば、すぐ『売名だ』と言われる時代ですが、私がこうして告発することで今の仕事にプラスになることは何一つありませんし、取材謝礼を受け取るつもりもないです。ネット上で罵詈雑言を浴びせられ、クライアントが離れてしまうかもしれない。それでも二十年近く経っても彼や周囲の言動に苦しめられている人間がいる現実を知って欲しいし、私のような経験をする人がいない世の中になって欲しいと決心しました」

大塚さんは切々と訴えた。

● 「頭、空っぽやねん」
第3弾で書かれた記事の内容は2006年8月のこと。大塚さんが年上の友人に『知り合いの芸人と会食がある』と誘われ、松本が来ることも知らされないままに参加した。参加者は8~10人くらいのカラオケ付きのバーにに参加し、一次会が終わった後に、メンバーが渋谷区内のマンションの一室に再集合。始めはリビングで雑談していたが、途中で松本が一人で別室にはいって行った。
 

後輩芸人に『松本さんが一人で待っているから行ってきいや!』とごり押しされ、部屋に入ると松本はベットに腰掛けていた。「座りや」と言われた後、松本にキスを迫られ身体に伸びる手を拒んだ彼女は「いや、ちょっと今は。まだもっと仲良くなってから・・・・・・」と口にした。松本は「今日しないんやったら次もあるわけないやろ!」

大塚さんは怖くて『本当にごめんなさい』と言って部屋から出たのだが松本は『俺となんでそういうことができないいんや!』
と。四十歳前後の大人に囲まれあまりの恐怖で苦笑いしてしまった。

松本は『こういう女は笑っているだけで何も考えてないねん。自分ってものがないねん』と人格を否定するようなことを延々言ってきたという。すかさず後輩芸人たちが「ほんまですね!」と異口同音に賛同の声を奏でる。さらに松本は正座した大塚さんを見下ろし、「頭、空っぽやねん」と罵倒。

やがて松本から『もう帰れ』と言われて、恐怖と悔しさで湧きあがる涙をのみこんだ。他の女性たちと一緒に帰ることになったという。大塚さんは松本からタクシー代を含めて、一切、お金を受け取っていないという。

大塚さんが頼ったのは故郷の母親で、その母親が証言する。

「深夜、娘が泣き喚きながら電話をかけてきたことをはっきり覚えています。『お母さん、助けて!』と、錯乱状態で聞き取れないくらい取り乱していた。数日後、帰省した娘に松本さんから『こっち来いや』と言われて拒否をしたら『俺のことを断る人間は今までいてへんかったんや』『えらい目に逢うぞ!』などと酷い言葉をかけられた、と。娘はこの出来事がきっかけで『芸能界を辞めたい』と悩むようになった」

当時、母親は警察署に被害届を出すことを提案するも、結局、報復を恐れて行動に移すことはなかった。現在も大塚さんは松本がテレビ画面に映ると、必ずチャンネルを変えるという。

● 法的措置を講じてまいります
この記事が出た後で、大塚里香さんは1月26日に自身のSNSを更新した。1月25日発売の「週刊文春」で、松本人志との飲み会で被害を受けたと実名で告白したことで誹謗中傷を受けており、法的措置を講じることを表明した。

大塚さんはSNSに「『週刊文春』の告発に対して、温かい応援のお声を頂きありがとうございます。しかし、悪質な誹謗中傷も見受けられます。それに対しては弁護士と協議の上、刑事民事を含めた法的措置を講じてまいります」との文章を投稿。

大塚さんの投稿に対し「勇気ある行動を応援しています」「あなたの勇気に同じ女性として応援しています。誹謗中傷に負けないでください」「無責任な誹謗中傷には躊躇なく法的手段を行使してください」などと応援するコメントが多数寄せられた。一方で「その前にあなたはまず 自分の証言の立証しないとね」「法的措置は松本にやれば良かったんじゃ無いのかって素朴な疑問」などの意見も散見されたと、サイト「デイリー」の記事には書かれている。

また、この「誹謗中傷に対し法的措置へ」のYahooに掲載された記事に対して、現在214件のコメントが寄せられている。大塚里香さんの法的措置という行動に関して疑問を投げかけている投稿が多い。しかし、その批判の多くが週刊文春2月1日の元記事を読まずに批判していることがわかる。書いている内容が、あきらかにずれている箇所が見受けられるからだ。

批判は自由だと思うし、『被害にあったと声をあげた女性に対し、否定的な意見を言うべきではない』という風潮には納得しかねる。しかし、元記事も読まずにわずかな概要を述べただけのネット記事でああだこうだと大塚さんの行動を自分の見解で否定する、そのスタイルには疑問を感じざる得ない。

それで、次に出た最新号の第5弾。

今までの後輩芸人が女の子を用意してという内容ではなくて、松本人志・本人がマッサージ店で起こした件。今回の件で、十人目の告発者となったY子さん。今から10年前の2014年に遡る。

● 気分悪いわ、もうええ!
Y子さんは複数のリラクゼーションサロンを渡り歩き、アロママッサージの技術を磨いた彼女は当時、東京都渋谷区にあるサロン「S」の人気セラピストとして活躍していた。性的サービスは一切なく、純粋なリラクゼーションを目的とした個室マッサージ店で、女性客が二割以上を占めるという。

ある日、同店にXを名乗る新規客から予定が入った。Y子さんは二人の客を迎え入れた。Xの背後には、ニット帽姿の伏し目がちな男性の姿があった。同僚がX、Y子さんがニット帽の男性をそれぞれ個室に案内する。

男性がおもむろにニット帽をはずす。その瞬間、Y子さんは心の中で叫んだ。

「当時、私はお笑い番組が好きで松本さんの番組をよく見ていました。舞い上がると同時に、『絶対に粗相があってはならない」と思いました」

Y子さんの施術が終わると、松本は周囲を見渡し、満足そうにつぶやいたという。「この加湿器、ええなぁ」

一方、隣室でXを接客したY子さんの同僚のセラピストはこう証言する。
「彼は施術中によく喋る人で『俺はNSC(吉本総合芸能学院)に十二期生なんだ』と。芸人は引退して、放送作家としてバラエティ番組『リンカーン』を担当したと話していた」


この放送作家Xは、昨年12月27日発売号で文春が報じた”性接待”に参加していた人物。放送作家のさだ(吉田定夫)で間違いなさそうだと推測されている。

時代を駆け抜ける人気芸人の来日にY子さんは、充足感をかみしめた。

Xの携帯電話から2度目の予約が入ったのは、同年2月21日のこと。またしても松本は、放送作家のXを伴って来店した。自身の指名客を接客中だったので、Y子さんに代わり、松本を担当したのは、その日初出勤のセラピスト。

異変が起きたのは、施術終了の約20分前のことだった。Y子さんが先に施術を終え、待機室で休憩していたところ、新人セラピストが駆け込んできたのだ。肩を震わせ、眼には涙が溢れている。

彼女は松本から「いつになったら舐めてくれるの」とフェラを強要されたと言う。『断ったけど納得してくれないので、部屋から逃げてきた。』と。

施術室を出た松本は苦虫を噛みつぶした表情で早々に退店しようとしている。「失礼があったようで、すみませんでした」Y子さん、同僚セラピスト、新人の三人がそう謝罪すると、松本は顔を横に向け、一瞥もせずに言い放つ。「気分悪いわ、もうええ!見送りもせんでくれ!」

松本を担当した新人セラピストはその出来事を苦にし、わずか一日で同店を退社している。すぐにオーナーに報告し、松本の出入り禁止を求めると共に、被害状況を店のパソコンにメモをしたという。

同店の顧客管理システムは電話番号でデータ管理され、顧客に関するメモを記載したパソコンと連動している。客から店に電話がかかってくると、新規客は「N」(New)、一度でも来店していると「R」(Repeat)とディスプレイに表示される仕組みだ。

● 性的なサービスはないことを必死に説明
翌日午後、同店に一本の電話が入る。ディスプレイには「N」という文字。

「松本さんが『R』に登録された放送作家Xの携帯ではなく、おそれく自分の携帯で予約を入れ、私を指名してきたのです。松本さんとは思わず、私たちは新規客として予約を受けてしまつた」

Y子さんは「何かあったらすぐに助けてね」とスタッフに言い渡し、部屋に向かった。予定時間をオーバーして施術は終了した。Y子さんは安堵し、膝を突いて「お疲れさまでした」と言葉を発した直後。松本が左手で彼女の右手をぐいと掴み、「ええやん・・・・・・。いつになったら舐めてくれるの?」

さらに、松本は紙パンツを下にズラし、Y子さんの手をみずからの陰茎に持って行き、上下運動を強いる。

「私は恐怖で震え、局部から目を背けていましたが、さらに私の後頭部を掴んでぐっと局部に押し付けてきたのです。私は抵抗し、性的なサービスはないことを必死に説明しました。自然と涙が出てきましたが、彼は涙を見ても力をゆるめなかった」

そのとき、松本がY子さんに発した言葉は長年彼女の心を穿ち続けている。「本当かな?昨日はそれで帰ったけど、もう一度試してみたくなった」

Y子さんはパニックにおちいる。

「松本さんは泣いて嫌がっている私の目をずっと無言で覗き込んできました。私はとっさに『昨日のリベンジに来たんだ』と思ってしまった。やがて私の口に陰部を押し付けてきて・・・・・・。わずか十分間の出来事でしたが、地獄のような時間でした。私が涙を拭いていると、彼は無言でさっさと着替え、私のほうは見向きもしなかった」

当時、Y子さんは週六回出勤していたが、それには家庭の事情があった。夫が白血病を患い、一年間の入院生活の末、自宅で療養を続けていたのだ。

「夫と警察へ相談しに行こうとしましたが、逆恨みされ、嫌がらせを受けるのではないかと恐怖心が勝ってしまった。店のオーナーも事なかれ主義で私を守ってくれず、ショックのあまり五日ほど出勤できませんでした」(Y子さん)

彼女は心のバランスを崩し、セラピストの仕事を離れる決意をする。彼女が救いを求めたのは心療内科だった。担当医が週刊文春の取材に対し、次のように証言する。

「診断の結果、不安障害と判断しました。昨年9月14日に彼女から『芸能人から性被害を受けた』と告げられました。ご本人は本件に関して強い心労を感じているとのことで、不安等の症状悪化の要因の一部となっていることは否定できません」

週刊文春の取材班がY子さんから情報提供を受けたのは1月9日のことだった。

ところで、週刊文春の松本人志への追求はいつまでつづくのであろうか。最新号の文春では、吉本興行と万博の関連記事も載っている。しかし松本人志への社会的に抹殺するような鋭い切り込みに比べて、まだまだ甘い印象だ。そろそろ松本人志の性加害のお話は終わりにして、吉本興行そのものの問題点に深く切り込んでいってほしいものだ。

今回の松本人志の性加害に関しては、ネット上でも色々な意見が飛び回っている。ぼくは正直、読むたびに色々な方面に考え方が傾いて一定の考え方に定まらない状態だ。その中でパオロ・マッツァリーノのブログを紹介している「松本人志さんの“罪”を考察したブログに反響広がる『ぐうの音も出ない」「完璧すぎる論破」』というタイトルの記事が一番、本質をついていると思えた。
なおパオロ・マッツァリーノは、「イタリア生まれの日本文化史研究家」を自称している覆面作家と言われ、その正体は内藤朝雄さんであるという推測がされている。

参照:松本人志からの被害を実名&顔出しで訴えた元タレント、誹謗中傷に対し法的措置
    松本人志さんの“罪”を考察したブログに反響広がる「ぐうの音も出ない」

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