「らんまん」というNHKの「連続テレビ小説」、録画だけしてたまっていたものを見始めて、その面白さにはまり出している。日本の植物学者・牧野富太郎をモデルとしたフィクションのドラマのオリジナル作品。
植物学者・牧野富太郎博士は、植物が好きすぎて自らを「草木の精」と呼んだり、研究のための投資をいとわず、現在の額に換算して約1億円の借金を抱えてしまったり…。94年の生涯で1500種類以上の植物に学名を与え「日本植物学の父」と呼ばれた。と、NHKのサイトで紹介している。
ドラマは、高知の裕福な酒造業「峰屋」の一人息子として生まれついた万太郎(神木隆之介)の家業より植物が大好きで植物学の道にすすむという物語。登場人物名や団体名などは一部改称して、フィクションとして描き、原作はないとのこと。
雑草といわれている草花も実に大切な標本の一個であることが伝わってくる。植物を好きとはどういうことか、自分の好きな事の道を開くとは、どのような決意が必要かということが、ドラマからよく伝わってくる。
だいぶたまっていたものを、最近見始めたばかりなのでまだまだ途中なのだが、万太郎の祖母を演じた松坂慶子も貫禄十分のいい味を感じさせる。万太郎とその姉をささえている竹雄役で出演中の志尊淳もそのさわやかさと整った顔が画面に彩りを与えている。
主人公の姉を演じた佐久間由衣も、2017年のNHKテレビ小説『ひよっこ』に出ていた時は背の高い個性的な娘が出てきたという想いしかなかったけれど、こんなに才能豊かな女優だったのかと驚くばかり。
本人の出演決定時の意気込みがすごいことが、佐久間由衣の以下の語りからつたわってくる。
「もっともっと自分が力をつけてこの朝ドラという場所に帰って来れたらいいなと思って『ひよっこ』から巣立って行ったので、すごく大事な存在のドラマからオファーをいただいたことも、あらすじを読ませていただいて面白かったこともうれしくて、これは絶対にやりたいという思いでした」と心境を明かし、「燃え尽きるくらい全力で挑もう。後悔がないようにその日を一生懸命挑もう」と決意を語ったとのこと。
シーボルトの植物の本や、宇崎竜童が演じたジョン万次郎も出てきて思いがけない展開で楽しめる。
最近NHKで放映中の連続テレビ小説は、「あまちゃん」や「ひらり」の再放送も含めみごたえがあり、他の事をやる時間がなくなってしまいそう。

