埼玉県の戸田市立美笹中学校に17歳の少年Aが侵入して、60代の教員を切りつけた事件。過去に14歳の少年が犯した犯罪と似ていて、本人も彼にあこがれているようなところがあり今後、類似の事件が発生するようで不安になる。

17歳の彼はこのような事を口にしていた。

「誰でもいいから人を殺したい。確実に多くの人がいるから、この時間を狙った。(神戸連続児童殺傷事件の)酒鬼薔薇聖斗に興味があり、影響を受けた」

また、生徒に及ぶ危害を察して身を挺して守ってくれた教員の方の容態も気になる。

午後0時20分頃、
少年Aは、教室の後ろの扉から入ろうとしたところ、試験監督をしてい教員が異変に気付き、『みんな逃げろ!』と叫んで生徒を避難させた。少年Aを取り押さえたところ、ナイフで複数回刺されたという。

上半身には複数の刺切創。腕には格闘の末にできたとみられる防御創が深く刻まれている。診断は、全治不詳の重傷。

今週号の週刊文春では記者が教員の妻から退院できない状態であることを聞いている。その後の容態が心配だ。

● 中学校で不審者侵入対応訓練
岐阜市の中学校では、埼玉県戸田市の今回の事件を踏まえ、刃物を持った不審者が校内に侵入したことを想定した訓練をおこなった。

警察官のほか生徒と教職員など約310人が参加し何者かが刃物を持って校内に侵入するという想定で訓練が行われた。

訓練では不審者役の警察官が3階の教室に侵入して大声をあげて暴れると、教員が生徒たちに後ろから逃げるよう指示した上で「落ち着いてください」などと声をかけて自分に注意を向けさせた。

そして、別の教員がかけつけて「さすまた」で不審者の動きを抑えた上で器具で網を発射して不審者を取り押さえるなど、対応の手順を確認していた。



事件を起こす犯人に向かって、身動きできなくするように網を飛ばして捕らえるネットランチャーという道具を使うところが、効果的に思えた。

岐阜中警察署生活安全課の高津充寿課長は「埼玉のような事件が岐阜でいつ起こってもおかしくありません。不審者を発見したときはすぐに逃げるということを徹底してほしい」と話していた。

● 5、6年で社会に戻ってくる
今週の週刊文春の記事を読むと、犯人の少年Aはもともとはかなり優秀だったことがわかる。意外だったのは、彼が小学生のときに極真空手を習っていたこと。小学三年生だったAは、極真空手の関東大会に出場し、男子初級軽量級の部で準優勝を果たしている。

入会した理由は礼儀作法を身につけたいという一般的な理由とのことだが、そこで学んだことよりも猫の殺害から始まり、人の殺害のほうに興味が向かってしまったのが残念だ。

そして姉が優秀なことが、彼の競争心に火をつけたのか小学校高学年になると「俺は武蔵中学に行く」と、Aの口から繰り返し発せられたという。しかしそれはかなわなかった。そこが挫折につながったのだろうか。進学した公立中も地元トップの名門だったが、一年の頃から不登校になった。

クラスメイトはAについてこんな言葉をささやき合っていた。「Aは中学校で習う勉強を一人で全部終わらせちゃったから来ないらしいよ」

埼玉県内のトップクラスの公立中学校を卒業したのは2021年3月のことだという。中学生の卒業アルバムでは口を真一文字に結んでいたA。その後、通信制高校に進学すると、同級生とは完全に関係を遮断した。

その後のAの行動は、猫の死骸が公園から発見される事件へとつながっていく。逮捕後、「猫をバラバラにして殺したのも自分です」と、認めたという。

「今後想定されるのは、家庭裁判所の審判を経て、医療少年院に送致の保護処分。そうなると、5、6年で社会に戻ってくる。犯行の根底にあるのが性的サディズムだとすると、再販を防ぐために神戸の少年Aと同様に、根本的な治療が必要不可欠です」(捜査関係者)

 

参照:週刊文春 最新号   

   埼玉の事件を受け岐阜市の中学校で不審者侵入対応訓練