『ナイトメア・アリー』(2021)という映画では、ワケあって流れ者になった男がサーカスの見世物小屋にたどりつく。そこで見た獣人によるニワトリの首を食いちぎる場面を見て、「これは人間か獣か!」と、目を見張る場面がある。
ムシモアゼルギリコ氏の記事、『「1日100匹近くは食べている」見世物小屋でミールワームを食べまくる女が訴えた「唯一の健康被害」』を読んでいたら、その独特な世界観を思い出してしまった。
見世物小屋で「ヤモリ女」を演じるホリー・ポッターさんに、知られざる苦労や楽しみについて聞いている。
ホリー・ポッターさんは、元々はヘビを食べるショーをやる予定だったけどヘビとは縁がなくてニワトリを食いちぎる芸だった予定が、動物愛護団体から抗議されてできなくなり、そのままヘビ女もできなくなった。そしてヤモリ女へと変わったという。それでミールワームという虫を食べる芸で、お客さんを呼んでいる。
ところで、ミールワームは何かというとミミズではなくて、魚のエサにつかったり、ハムスターのエサにつかったりと、色々使い道はあるようで、値段もそんなに高くないとのこと。ただ見た目はけっこうグロくて、「食べてみて!」と言われてすぐに口にできるようなものではない。
見世物小屋は、ぼくが子供の頃は花見なんかのお祭りに、お化け屋敷とセットで来ていた。その看板のおどろおどろしさに、ワクワクしたものだ。どこか妙な猥褻感も漂っていたように思える。
今ではほとんど見なくなってしまったが、それは動物愛護団体からの抗議などがあって、動物を使った催し物が行えなくなった事情があるようだ。
ホリーさんに「虫を食べるテクニックみたいなものはあるんでしょうか?」と、聞いてみるとこのような答え。
「虫って、すごい小さいじゃないですか。小屋の舞台でヘビやニワトリを食べるのと比べると、やっぱり見劣りするんですね。なのでなるべく「ちゃんと生きてる虫を食べてるんだぞ!」とお客さんに分かってもらうため、まずこう……唇に挟むんですよ。挟むと、むちむち動く。ビチビチビチッ!と激しく動くのを利用して、しっかり見てもらうって感じですね。当然、虫も必死です。すると防御のためか、口の周りをすごい噛まれる。噛ませておきますけど。」
健康に問題がないか気になるところだけれど、その問いには意外な答えが。
「噛まれた場所がどうこうなるとかはないんですけど、歯に色がつきます。例えば博多の祭りは1週間開催されるんですよ。多分、多めに数えて1日100匹近くは食べている。すると、3日目くらいから歯が真っ茶色になり、祭りが終わるころには歯磨きとかでは落ちない。だから東京に戻ってきてから歯医者に行き、ホワイトニングしてもらうのが、いつものスケジュールです。」
ムシモアゼルギリコ氏の記事は、めずらしい見世物小屋で働く人のインタビューになるので、ある意味貴重かもしれない。興味ある方は、下のリンクをクリックして全文を読んでみてください。全部で関連の力作の記事が3作あります。
参照:「1日100匹近くは食べている」見世物小屋でミールワームを食べまくる女が訴えた「唯一の健康被害」(文春オンライン)
