テレビをつけると、最近やたら取り上げられている田口翔(たぐちしょう)容疑者。山口県阿武町で起きた給付金4630万円の“誤送金”騒動で彼は今、日本じゅうの話題をさらっている。
無職・田口翔は、まだ24歳という若さなのに4630万円のネコババで有名になってしまい、あげくの果ては『4630万男』というネーミングまで付けられている。
そして山口県警は、誤送金された金額のうち四百万円をオンラインカジノ決裁代行業者の口座に振り替え、不法に利益を得たとして、田口翔容疑者を電子計算機使用詐欺容疑で逮捕した。
しかし、「電子計算機」とはまた古い言い方。「コンピュータ」に置き換えたほうがイメージしやすいと思うのだが・・・・・・
ところで、彼はどんな人生を歩んできたのか。週刊文春・6月2日号の記事から抜粋していきたい。
● 人間関係をリセット
1997年、田口は山口市内の温泉郷に生まれる。小学校高学年の頃に両親は離婚し、田口と妹は母に引き取られる。
中三でヤンキーデビューを果たした後、市内の公立高校に進学した。
「筆箱の中に紙巻き煙草を作るローラーを忍ばせ、当時のLINEのアカウント名は『俺』。課金できるゲームアプリ『パズドラ』のランクが相当上で、かなりやり込んでいる印象でした」(当時の同級生)
入学直後には”窃盗事件”も起こったという。
「四月に十種ケ峰を三日間かけて登る宿泊研修があり、そこで同級生の金がなくなる事件が起こった。田口くんが怪しいという噂が立ったけど、結局犯人は分からなかった。そのうち彼は学校に来なくなり、翌月のGW明けには退学したと聞きました」(同級生)
一ヵ月で学校から逃げた田口は、その後、防府市内の私立高校通信制に入学する一方、土建会社にも籍を置く。勤務後は山口市内のパチンコ店に入り浸っていたという。
「彼は一時期、宇部市で年上のデリヘル嬢と同棲していた。仕事もせずヒモ生活だった。実は彼女と暮らした約一年半、彼は仲間との連絡を一方的に遮断していた。何かあると、人間関係をリセットするタイプなんです。その子と別れて地元に戻ってくると、今度は三歳ほど年下の子と付き合い始めた。でも、『首を絞めて殺しちゃいそうになった』とか、DV癖があるような話もしていました」(仕事仲間)
パチンコから足を洗った田口が次にはまったのが、違法薬物だった。
「彼は地元のスケボー仲間と共に『マンチーズ』というグループを作りましたが、彼らの共通の趣味は大麻。『マンチ』とは大麻を吸うと襲ってくる空腹感を表す言葉で、田口は吸引するたびに『マンチ入りましたわ(笑)』と口癖のように語った。彼らは真冬にもかかわらず山でキャンプを行い、自然の中で大麻を吸って音楽を聴く。ナチュラル志向で、メンバーがLSDなどのケミカルドラッグに手を出すと『裏切りや』と批判した」(田口の友人)
田口が山口県阿武町に移り住んだのが2020年11月。だが、移住後の田口は間もなくメンバーを裏切る出来事を起こす。
「音信普通になったんですよ。実家に行っても(阿武町の)一軒家に行ってもおらん。数か月間携帯も繋がらなかった」(田口の友人)
「仲間内では『あいつはマンチーズと距離を置きたかったのかもしれない』という意見も出た。一人だけ大麻栽培という危ない役回りを任せられているわけだから、嫌になっても不思議ではなかった。仲間の一人は昨夏、大麻取締法違反で逮捕されたし」(前出・友人)
そして移住から約一年半。突如、残高665円の銀行口座に舞い込んできたのは、見たこともない八桁の金の山だった。
● 良かったらDMください
そして今や、犯罪だろうがなんだろうが、有名になった人をかつぎあげれば商売につながるということで、ユーチューバーも田口翔と接点を持とうと策を練っている。
たとえば、炎上系ユーチューバーで格闘家のシバターも、自身のユーチューブチャンネルで田口を説教しつつ
「俺の(サブチャンネル)『パチンコ・パチスロ日本代表チャンネル』でパチンコ打たないか? おまえを4630万円で10年間雇ってやる。社員として働け。そして金は全部返せ」
と自分の利益にもつながる都合のいい救済案を提示した。
また、幻冬舎の編集者・箕輪厚介氏もツイッターで
「オンラインカジノで4630万円使っちゃった方、良かったらDMください」
と投稿。箕輪氏は海外カジノで100億円超を溶かした大王製紙元会長・井川意高氏の自著をプロデュースした実績があり、田口にも本の印税収入を返済に充てるべきという考えのようだ。たぶん、これだけ世間に注目を浴び有名人になった彼が、自著を出せば売れると見込んだのだろう。
週刊文春の記事の最後に、「メディアの空腹に呑み込まれた町」と、山口県阿武町の事を表現していたが、町だけではなく一番メディアに呑み込まれているのは田口本人かもしれない。
参照:へずまりゅう、シバター…誤送金・田口翔容疑者に群がり始めた面々
