「THE BATMAN ザ・バットマン」 2022年 アメリカ 原題:The Batman

映画評論家の評価がやたら高いマット・リーブス監督の「THE BATMAN ザ・バットマン」を観に行った。

映画評は、映画サイト「シネマトゥディ」の映画短評が手っ取り早く評価の確認ができるので、参考にしている。

村松 健太郎氏は、 『謎解きの部分が物語をグイグイと牽引してくれるので、3時間近い上映時間も気にならない作りでした。強引で荒っぽいアクションも含めて新バットマン必見です。』

くれい響氏は  『「アヴェ・マリア」から「サムシング・イン・ザ・ウェイ」まで流してしまうセンスも含め、『猿の惑星』『モールス』のマット・リーブス監督らしいリミックスの巧さが光る一作に仕上がっている』

斉藤 博昭氏は 『アメリカにおけるアジア人ヘイトクライムや、キャットウーマンのセクシュアリティへの想像力喚起と、時代性へのアピールも万全。』
と、みんなずいぶんほめている。

でも、どことなく不安だったのはたまに覗いている映画ブログの評価がことごとく微妙というニュアンスだったから。そしてぼくもまた、同様の感想を持つに至った。

いつも一緒に、バットマンが刑事と連続殺人の犯人を捜す。『いつの間にバットマンは、コスプレしたオッサン刑事になってしまったのか?』と思ったのが始まり。

それは、バットマンをほとんどの警察関係者はうさん臭く思うだろうし、「ごくろうさま!」なんて手を差し伸べる気にはなかなかなれないであろう。普通に考えて殺人の捜査現場にバットマンがあの恰好でみんなと同じ視線の位置で現れたら、一番怪しく見えるのはバットマンだ。それに、あの怪しいコスプレは、普通の人ならスマホで写真か動画におさめるであろう。

まあ、そこは物語の暗黙のお約束事として、目をつむるとしても3時間はさすがに長かったと思う。前半はほぼ夢うつつで見ていて、後半にかけてようやく目が覚めて集中して見れたというのが正直なところだ。

スタイル抜群のキャットウーマンも現れて、そこは陰気臭いバットマンに華を添える形になって良かったけれど、もう少しバットマンには笑顔がほしいところだ。主人公の暗い内面を描こうとがんばりすぎて、梯子を踏み外してしまったと思える。

あまりに笑顔がないので、サイコ犯の爆笑問題の田中に似た男のほうに、まだ人間味を感じたほどだ。キャラ的にも、今はあまりはやっていないなぞなぞ遊びを毎回、バットマンや警察に出すなんて、なかなかチャーミングなことをしてくれる。(なんてことは、物語の展開上、思ってはいけないんだろうけど・・・・・・)

少々、文句ばかり言い過ぎてしまったけれど、最後の街が水びたしの中でのバットマンの大格闘の場面は、見ごたえがあって良かった。あのスペクタルシーンだけは、DVDになってから、再度観たいと思う忘れられない場面の一つになった。

参照:THE BATMAN-ザ・バットマン- シネマトゥデイ