「ヴェノム レット・ゼア・ビー・カーネイジ」 アメリカ 2021年 原題:Venom: Let There Be Carnage
「ヴェノム」の第一作はとても面白かったので、続編となる「ヴェノム レット・ゼア・ビー・カーネイジ」の公開はおおいに期待してさっそく公開日である3日の金曜日に観に行った。本作のサブタイトルである『レット・ゼア・ビー・カーネイジ』は、直訳すると「大殺戮よ、起これ」という意味とのこと。
前作よりもヴェノムが画面に何度も出て、死刑囚で猟奇殺人を繰り返したシリアルキラーであるクレタスにとりついたカーネイジも負けじと派手に登場し、お互いの戦いも迫力満点に繰り広げられる。
しかし、あまり面白くないのだ。前作の高揚感が何もかんじられなくてぼくは眠くなってしまった。目がヴェノムを観ることに飽きてしまったからなのか?
ストーリーが、中途半端に感じた。殺人鬼とその恋人の黒人女性のどちらにも何も感情がわかず、これは二人の人生の説明不足を感じてしまった。そもそも殺人鬼の死刑囚を演じたウッディ・ハレルソンは、アメリカ映画でよく見る俳優だが、表情に変な癖を感じてぼくは好きになれない俳優だ。
一つ、面白いと思ったのは、いつもいくコンビニのようなお店での店主のおばさん。おばさんにヴェノムが入り込んだ様子を演じたときの彼女の表情の面白さ。本当に体に入り込んだかのように思わせる演技力がスゴイと思った。
それにしてもこの一作目と二作目の違いは一体、何に起因するのか。
一作目の監督はルーベン・フライシャーで脚本家は3名の名があがっていて、ジェフ・ピンクナー、スコット・ローゼンバーグ、ケリー・マーセル。
二作目の監督はアンディ・サーキスで脚本家はケリー・マーセル。脚本家は前作にも名前があがっている。やはり、監督の違いがおおきいのだろうか。
一作目のルーベン・フライシャー監督は、長編デビュー作『ゾンビランド』の成功で知られ、それまではミュージック・ビデオの監督を務めていた。二作目のアンディ・サーキス監督は、役者からスタートしている。
現在、映画ドットコムでは、観た人の89人の評価が平均3.6(72点)とのことだから、そんなに悪いわけではないのだろう。
面白いと思った人は、以下のようにユーザーコメントに書いている。
「めちゃくちゃハイテンポかつシンプルに話が進んでいく、まさに「ジェットコースター」いやぁ、いいね。」yutaさん
「エディとヴェノムの関係はまるで夫婦漫才 ヴェノムがボケでエディがツッコミ それが時にトリオになったり、カルテットになったり目まぐるしく変わるまあ、つまり飽きないコントを見てる感じで非常に楽しめる」いとーさん
「前作で主人公エディの元恋人アンと、そのパートナーなど、ベースとなる人物設定が存在するため、本作ではどんどん面白くなっていきます。」細野真宏さん
一方、僕と同じくガッカリしたひとも。
「寝た。それもかなりしっかりと。さすがに後半のバトルは起きていたが、熱くなることはなかった。」みみずさん
「想定内の騒ぎでスッと見終わった消化試合の感。CG同士の闘いは目まぐるし過ぎて何をしているか分からない。」きねまっきいさん
「前作は面白かったので、わくわくして仕事さぼって見に行ったのに。コメディ多すぎ。ガチャガチャしすぎ。」にいやんさん
そもそもヴェノムとは、スパイダーマンの宿敵として知られるマーベルコミックの人気キャラクターで、2007年の『スパイダーマン3』にて映画に初登場。今回のエンドロールの途中にも、スパイダーマンが顔を出している。スパイダーマンの新作映画に別の形で出てくるのだろうか?
なかなかあの歯ギザギザで、ヘビのような白目を持つキャラクターはいなくて貴重だと思うので期待は次作へ、もしくは「スパイダーマン」へおあずけということか。
参照:ヴェノム レット・ゼア・ビー・カーネイジ 映画.com
