アメリカで有名なポルノ男優が性犯罪を犯して訴えられている。
彼は、1750本以上のポルノ出演を誇り、100本以上のポルノを監督し、3000人の女と寝たと豪語するオトコとのこと。

名まえはロン・ジェレミーと言い67歳。ぼくが知っているアメリカのポルノ男優は、映画「ブギーナイツ」のモデルにもなったスター男優、ジョン・ホームズくらい。ロン・ジェレミーという名前は初めて聞く。
ジェレミーは2020年6月、2014年にまでさかのぼる女性4人に対する4件の性的暴行容疑で起訴されていた。今回、新たに追加されたのは、拘束下での性的暴行罪6件、強姦罪5件、強制口腔性行為3件、強制異物挿入2件。ということで、合計20件。
というニュースを読んで、写真を見ればなんとも負のイメージが強いアクの強い顔。まあ、あまりお近づきになりたくないような雰囲気を醸し出している。
ところで、過去にぼくはやたら外国、日本問わずにポルノ映画にはまっていたことがあった。単にスケベ頭なだけなのだが、ポルノ映画のストリーも新鮮で楽しめていた。
だって世の中にはいろんなことがたくさんあるのに、ポルノ映画の中ではこの世には性的な妄想と欲望だけしか存在しないかのような世界観で、物語ができているから、面白い。
それに、今のようにポルノサイトの動画がネットさえあればいくらでも観れる時代ではなかったので、ポルノ映画は、眼の娯楽の価値が異常に高かったのだ。
まあ、それはともかくとして、『ポルノ男優』という職業だから、性的なことには仕事の中でもう充分、昇華できているのかと思いきや、この人の犯罪状態をみればまるで満たされていない印象を持つ。
6年前には4件で訴えられていたのが、今度は20件というから、また時が経つと、もっと増えているのかもしれない。起訴状の通りに有罪が確定すれば、ジェレミーは懲役250年以上から終身刑の極刑が言い渡されてしまう。
さらに、今度は画像を検索してみて、気がついた。この人のこと、おれは何度も映画でみたことがある。名前は知らないけど、顔は知っている。やたら顔がでかくて、チビで、全身毛むくじゃらで、あそこも同時にでかくて、なんかアンバランスでユーモラスな印象を持ったものだ。
この人は実はお堅い職業だった。インタビューにて語っている。
彼は、ポルノ業界に入る前、教師をしていたこともある。ニューヨーク市立大学で演劇と教育を学んでいたという彼は、一度は教育の道を志すも、やはり演劇の道があきらめきれず、教師をやめて俳優の道を志した。
しかし俳優の道は険しかった。仕事のないジェレミーの写真を、当時の彼女が雑誌「プレイガール」に送ったことで、ジェレミーはポルノ界への第一歩を踏み出すことになった。そして、ポルノ映画『C.O.D』(原題)で、監督のチャック・ヴィンセントに見いだされ、それからポルノ街道をひたすら走ってきた。
ジェレミーは、ポルノ男優として名をはせた理由について、
「ポルノ映画を観る男たちは、男優を見たりはしない。だから、筋肉隆々の男優よりも、おれみたいな普通の男が目立ったんだろうな」
と謙虚にコメントした。
彼が執筆した本はニューヨーク・タイムズ紙のベストセラーに選ばれ、リリースした曲はビルボード誌のランキングにチャートインしたという。
そのベストセラーの本、翻訳したものがでないかなぁ。読んでみたいものだ。
ところで、犯罪とは別のはなしばかり書いてしまったが、ポルノ業界の性的な犯罪というのは、軽くみられがちだという。
ローリングストーン誌はジェレミーの性的暴行容疑の記事を2017年に初めて報じ、十数人の女性たちから話を聞いた。彼女たちによると、ポルノ男優は自らの名声をえさにして、ポルノ業界内外の女性たちを凌辱していたという。
この事件、詳細を書ければ、この業界の負の部分を象徴するような事を多く含んでいるのではなかろうかと、思った。
参照:67歳のポルノ男優、20件の性的暴行で追起訴される
