当ブログは、ほとんどが映画と殺人事件の事を書いている。でもたまには自分の周りの事もスケッチ的に書いてみたいということで、「わたくしごと」というカテゴリ―を作成してアップしていきます。
別サイトに書いていたものも気まぐれにアップするので、アップした時期と書いている内容が、大きくずれている場合が多々ありますが、そこは目をつぶってください。よろしくお願いします。
まずは、ごく普通の一日の”わたくしごと”から・・・・

朝の仕事はノートパソコンを開くところから始まる。その後は、パソコンでの勤怠の入力とメールチェック。それがひと段落した10時ごろは、ちょうど何か飲んで一休みしたい気分になる。
会社のオフイスが入っているビルの1階がコンビニになっているので、飲み物を買いにいく。飲み物1個買って、エレベータを待っていると、矢口さんと出会う。
矢口さんは、朝は10時出社になっているので、こうしてコンビニに寄ってエレベーターの到着を待っているとたまに出会ったりする。思えば、けっこうな偶然が重なっている。
彼女は40代になったばかりの女性の派遣社員で、いつも楽しそうに笑っているので、男女問わず友達が多い。それに顔も整っているので、特に年配の男の人のファンが多い。結婚してて子供が3人いる。
いつもはマスクをしているのに、見ると今日はマスクをしていない。マスクをしている顔になれたせいか、口元が出た表情はなにか見慣れない人のようで、ほんのちょっと緊張してしまう。
エレベータに二人乗り込みながら、会話が始まる。
「あれ?マスクは卒業したの?」
「うん、もう花粉症でもないしね・・・。卒業しちゃったわよ」
と、言いつつニコニコしている。
彼女はぼくの買った飲み物は何かと、手元を覗き込む。
「豆乳だよ」
「あ、健康に気を使っているとか?」
「おれ、甘い飲み物がダメなんだよね。すぐ頭が痛くなってしまって。」
「え?頭が痛くなるの?耐えられないくらい?」
「そうそう。甘いものが好きなんだけどね。ジュースってほとんどが甘いじゃない。飲むものがなくて豆乳を選んでいるわけ。」
「甘いものが好きなのに、飲めないってのはつらいわねぇ」
なんてことを言い合いながら、エレベーターは目的の9階に着いて、ぼくは情報の部署へ向かって歩く。
矢口さんは企画の部署へと、おたがい正反対のほうこうへ向かって歩く。他人が聞いて、どうでもいいような会話でも、ぼくはいつも朝はどんより気分なので、少しは元気をもらったような気持ちになっている。
ところで、前方に同じ部署の森さんが歩いている。彼女は、僕の方をゆっくり振り向き、
「石坂さんって、矢口さんとも仲がいいんですね」
『矢口さんとも』の、「も」って・・・・・・・・?
森さんはぼくが誰と親しいと思っているのかが気になる。気になるといえば、ぼくより先に歩いている森さんは、僕や矢口さんと同じエレベーターではなかったはずなのに、どこで見ていたのか?
なんだかよくわからないので、今度聞いてみようと思った。おもいがけないところで、 見られているものだ。