「カメラを止めるな!」 2017年   日本
 

『カメラを止めるな!』は予算約300万円で作った映画で、演じる役者も全てオーデションで取った無名の人。6月に東京の2館で公開が始まり、SNSなどで「面白い」という評判が広まり、現在は全国公開になっている。


低予算で制作しながら、累計動員は86万8000人、興行成績12億5700万円を突破したというから、製作費の400倍以上、稼いだことになる。ネットで検索してみても、ほとんどの人が映画「カメラを止めるな!」を褒めている。絶賛している人も多い。でも、ほめている文章を読めば読むほど、その映画を観てきたぼくには大きな疑問がわいてくる。


『本当に面白い?この映画?』
ぼくには正直、面白さがあまり響いてこなかった。つまらない映画とは思わないし、部分部分では笑えたのだが、どこにそんなに絶賛するほどの面白さがあるかが、よくわからなかった。


冒頭、37分のゾンビ映画の部分で、すぐに席を立った人もいた。テレビ等の情報で、後半に違和感が回収される映画と聞いていたので、さすがにそれはもったいないことだと、思ったが・・・・。

 

ぼくにとって、当映画の足りないと思われる部分を以下に。


1.300万の予算が透けて見えてしまうゾンビのメイク。もちろん、わざとチープ感を出すための意味もあるかもし れないが、ぼくには耐えがたかった。それに、ゾンビの口から噴き出す液体も、もう少し工夫をしてもいい。


2.しつこいと、思われるシーンがある。監督の奥さんの護身術のシーンは長い。それを使った笑いも、繰り返し過ぎ。腹を壊した男の脱糞シーンが、くどい。音をわざわざ大きく出すのも数回の繰り返しでげんなり。


3.変わり者の集団であることを強調する面白さの狙いはいいのだが、変わり者が多すぎ。


と、まあこの映画はどこに不満を持ったかも言い過ぎてしまうと、内容の漏れにつながってしまうのでこのへんで。ぼくは今回の映画で有名になって、予算を使えるようになった上田慎一郎監督の次作に期待したい。

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参照:「カメラを止めるな!」の勢いを止めるな! ここまできたら「てっぺん」取っちゃって