息子とその母親が、共に息子の嫁の遺体を遺棄したとして7月18日に逮捕された。

少子高齢化と言われるように、今は子供が少ない。そのため、親と子供の密着度が異常に高い場面を見ることが多い。今回の事件も、親と子供が精神的に独立していないことが、嫁の遺体を隠すという歪んだ犯罪につながったのか?


遺体は茨城県取手市の住宅から見つかった。
千葉県警は7月21日、無職・麻衣子さん(30)と特定した。麻衣子さんは、死体遺棄容疑で逮捕した銀行員の弥谷鷹仁(やたにたかひと)容疑者(36)の行方不明だった妻。


捜査関係者によると、弥谷(やたに)は県警の調べに「妻の首を絞めて殺害した」などと説明。「体調を崩した妻と生活することで、精神的に参っていた」と、動機に関する供述をしている。ほかに逮捕されたのは、弥谷の母親で会社役員の弥谷恵美容疑者(63)。容疑を認めており、「息子が苦しんでいた。助けてあげたかった」と供述している。
 


 

今から6年前の2012年2月。

弥谷鷹仁と麻衣子さんは、結婚式でピースサインを見せる仲睦まじい夫婦だった、。


麻衣子さんの父親は「親がどれだけ子供のことを大事に思っているのかわかっているのに…」と無念の思いを滲ませた。「人探しのビラを何回か、柏とか我孫子とか北柏で配布してるんですよ。どんな気持ちでそれ(ビラ配り)をされていたのか。本当に隠ぺいできると思っておられたのか。思いをはかれない部分ですね」などと話した。


母親と息子の2人は3月4日ごろに共謀し、恵美容疑者の自宅の敷地に掘った穴に麻衣子さんの遺体を埋めた疑いがある。2人は「手作業で穴を掘った」と説明している。遺体が運ばれてきたとき、弥谷鷹仁の父親と祖母は不在だった。「旦那にバレたらまずいと埋めた」と弥谷恵美は話している。


弥谷は3月6日、「2日前に妻と車に乗っていて口論になった。妻がコンビニで車を降り、そのまま帰ってこない」と県警柏署に捜索願を出した。県警は手がかりを探すため、麻衣子さんが降車したというコンビニ周辺の防犯カメラの映像を調べた。いずれの映像にも麻衣子さんの姿は映っていなかったという。


麻衣子さんが失踪する明確な理由もないため、県警は弥谷が虚偽の説明をした可能性があると判断し、今月17日に改めて事情を聴いた。「実家に遺体を運んで土中に埋めた」と供述したため、母親の恵美の自宅の敷地を掘り返し、翌18日未明に遺体を見つけた。


弥谷鷹仁の弟の同級生は、彼の母親の恵美容疑者について、「お母さんが結構厳しい感じで、(教育)熱心だったんですかね。(教育熱心だと)有名で、言い方はあれですが、(鷹仁容疑者は)結構マザコンじゃないかと聞いたことはあります。過保護じゃないですが、(鷹仁容疑者を)守ろうとして自分の家なら大丈夫と思って埋めたのではないか」と証言している。

結婚式でピースサインを見せた仲睦まじい夫婦にいったい何があったのかは、これから解明されていくのであろうか・・・・・・。

参照:「妻との生活、参っていた」 実家に遺体埋めた容疑の夫
    「息子を守りたかった…」“妻殺害して遺棄”息子の犯行を手助けした母の歪んだ愛情
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