「Stand by me 描クえもん」の第1巻を読み始めたら、止まらなくなって、
あっとゆうまに読み終えてしまった。とにかく作品としての吸引力が半端で
なく面白い。
作者の佐藤秀峰は、「ブラックジャックによろしく」や「海猿」で有名な漫画家
なのだが、ぼくは彼の作品を「描クえもん」で初めて読んだ。
第2巻が出るまでまてのつなぎとして、「ブラックジャックによろしく」も、買って
よんでみたのだが、ぼくには「描クえもん」のほうが数倍、面白かった。
「Stand by me 描クえもん」は、マンガ家を志す23歳の青年・満賀描男(まん
がかくお)を描いた物語。アシスタントをしながらマンガ家デビューを目指す
描男のもとに、ある日“未来の自分”を語る中年でデブで禿げたおっさんが
現れる。
「オレはお前だ。漫画なんてものを続けていたら今にオレみたいになっちまう
ぞ。マンガ家を目指すのをやめろ」と忠告する。おっさんの忠告を無視して、
マンガを描き続ける描男はデビューし、アシスタント時代に目をつけていた
色っぽく可愛いい彼女もゲットする。雑誌アンケートでは1位と華々しいマンガ
家人生を歩み始めるが・・・・・・・・。
漫画家の原稿料に関する事、アシスタントへの給料や、彼らとの共同制作の事、
原作者と言いいつつストーリーは漫画家が作成している事、印税や自分の描き
たい作品と現実に描いている作品との葛藤など、かなり細かい部分まで描いて
いる。
でも、ぼくが一番気にかかるのは中年でデブで禿げたおっさんが「オレはお前
だ。」と突然現れ、満賀描男にからんでくるところ。もう一人の自分が、夢に
単純につきすすむ自分自身に対してリアルな忠告をしているかのよう。それも
かなりきつい言葉の連打を自分に浴びせて・・・・・。
単行本の半分あたりで、その謎のおっさんは「連載するなら契約書はしっかり
結べ」という忠告を描男にする。「どこに行くんだよ」という描男の問いかけ
に、「オレの役目は終わりだ・・・ さよならするよ・・・」
と、トボトボ彼の元から去ってしまう。とても面白いキャラなので、2巻目でまた
出てきてくれることをぼくは願っている。
ところで、佐藤秀峰というマンガ家はいろいろ物議を醸し出すような発言や行動、
もしくは主張を行っているようだ。
ウィキペディアで、読んでみても色々とある。
〇2011年 - 『漫画アクション』にて原作を担当した自伝的漫画『ボクマン』を
連載開始。しかし作画担当の一色登希彦と権利関係で揉め、3話で連載終了。
〇2013年 - 離婚。2013年にブログにて、元妻へのインタビューというかたちで、
自身の「不貞行為」による離婚を報告した。事務所の移転。脳梗塞で倒れて
緊急入院。
〇2014年3月7日、ブロマガ「少年 佐藤秀峰」で、自身が表紙画を描いた堀江
貴文の小説『拝金』、『成金』の2冊がゴーストライターの筆によるものである
ことを明かし、当時、担当編集者からは「小説の世界ではよくある制作手法で、
何ら恥ずべきことだとは思っておりません」と言われましたが、やはり恥ずべ
きことであろうと感じます。また、それを知りながら読者の皆様に今まで何も
申し上げなかったことについて、深く反省するとともに心よりお詫び申し上げ
ます」と謝罪した。
〇2017年5月に、アマゾンジャパン『キンドル アンリミテッド』配信の作品が 削除
され損害を被ったとして、逸失利益約2億600万円の賠償を求め東京地裁に
提訴。
これらの行動や考え方が「Stand by me 描クえもん」の作品の根っこになってい
ると思える。
ところで、このマンガは1巻目が発売するのに、3年かかっているとのこと。
そうすると、2巻目が出るのは2020年の4月ということになってしまう。
待てない、待てない、遅すぎる・・・・。出た頃に、内容を忘れてしまいそうだ。
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