宮沢りえ(40)が、天海祐希(45)の代わりに2日間で130の台詞を覚えて、
完璧に舞台をこなした。これは、すごい事だとぼくは感動した。
「おのれナポレオン」という舞台で、天海が心筋梗塞で7日に降板。急遽、宮沢
りえが代役を務めることになったという。また、2日間と言っても、25時間の
稽古で本番を迎えたという。
この事が『女優として特にすごい事ではない』との論調のニュースもあるのだが、
それだったら実際に宮沢りえの舞台を見た観客から、スタンディングオペレーショ
ンなどは起きなかったはずだ。
また、芸術監督でかつナポレオン役の野田秀樹が、千秋楽で感動して泣いていた
という事が今週号の週刊文春に書かれていたが、そのような事もなかったであろう。
単にセリフを覚える事以上のインパクトが、宮沢りえの演技から感じられたから、
「天才」という形容での記事にもなったと思う。
『セリフを覚えて代役ができる』というその点だけを捕えて論じるのは、そもそ
もあまり意味のないことだ。演技の記憶テストではないのだから。
芸能評論家の肥留間正明はこのように言ったという。
こんなことは「素人じゃないんだから、もう40歳の女優なら当たり前」。
「何人もの俳優にインタビューしたけれど、2時間ドラマなどの場合でも1日か2日、
部屋にこもって台本読んで流れをイメージすれば覚えてしまうと言いますよ。
英語を覚えるのとはわけが違って、流れがあるからプロの役者にとってはそんなに
難しくない。演出も時間がないから、自分の色でやっていいだろうし」
しかし、この人の言うことはどれもこれも、いつも斜めから語って、なにかいじわ
るさを秘めた印象が強い。本当にイヤな感じの評論家だ。まあ、このどこか性格の
悪さを見せびらかすような発想が肥留間の持ち味なのだろうけど。
しかし、今回の宮沢りえの活躍は、色々なとらえ方をする記事が多い。みんな右揃え
にならない、さまざまな記事の内容に面白さを感じた。
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