僕の横に座っている派遣で来ている女性が、こんな体験談を

オフイスで語ってくれた。


「電車に乗っていたら突然見知らぬ初老のおじさんが、私の前

に、フラフラやってきたの。
私の目の前に携帯の画面を差し出して、 『見て見て!』


『何かワイセツな画像でも見せられるのかしら?』と、 思って
ギョッとしたら、それは孫の写真だったのよ。 女の子の写真で、
おしさん曰く 『可愛いでしょ!大きくなったらAKBに入れる

予定なんだよ。』

それから延々と自分の孫がいかに可愛いかの話をし続けた
のよ。いつ、おじさんとの話を終わりにしていいものかと、
本当にまいったわ。」


そうしたら、それを聞いていた僕の目の前に座っている定年

まじかの課長が、 


「そうか・・・・・・。よっぽど孫が可愛くてしかたがないんだなぁ。

きっとそのおじさんはちょっと酔ってたんだろうなぁ。

でも、オレにはできないなぁ。
でも、オレも・・・・・・・。」

と、言ってみんなに見せたのは、携帯に保存してある同じよう

に孫の女の子の写真。

派遣の女性、つかさず

「ひょっとして、同じように大きくなったら、AKBに入れようとし

てるんですか?」

課長はうれしそうにコックリとうなずいた。
みんな、孫はかわいいんだねぇ。