自分には普段、なじみのないことをいきなりお願いされたり、聞かれたり・・・・
と、言うのは誰でも多かれ少なかれ経験のあることだろう。
そのときの態度が、すぐ「自分にはわからないから」という態度で誰かに
振ってしまうか?
それとも自分で出来る範囲をみつけて相手に答えるかで、かなりその人の
印象も違ってくる。また、その人が将来的にどのように伸びていくかの
めやすにもなる事だろう。
そういう意味からいうと、突拍子のない質問というのは、一見、意味の内容に
見えていながら、人を判断するいい材料になっている。
昨年、グーグル日本法人の新卒採用の面接ではこんな問題が出題されたという。
「明日、イギリスの女王が来日します。ケーキをつくりなさいと言われたら、
あなたはどうしますか」
これは、週刊文春3月22日号に掲載されていた記事。
ぼくの頭にすぐに浮かんだ解決の一つは、ケーキの作り方は自分にはわからな
いから、とりあえず、作り方を検索・・・・・・
(でも、これはあたりまえで平凡すぎる答えなので、こんな回答のはずはない)
受験した学生も同じような答えを返した。
「どう答えればよいのかわからなかつたので、『グーグルで検索します』と言った
ら落とされました」
ではどのように答えたら、この試験を突破できたのか。
『グーグル、アップル、マイクロソフトに就職する方法』著者のゲイル・L・マクダ
ウェル氏は、かつてグーグルの採用担当者として百人以上を面接、マイクロソフト
などでの勤務経験もある就活コンサルタント。
マクダウェル氏は本書でこのタイプの設計能力を問う質問では、面接官は、暗黙に
4つの質問の答えを求めている、と指摘している。
・質問の暖味な点をどう処理するのか。
・顧客の視点に立てるのか
・新しい解決を示せる「創造性」があるのか
・自分のアイデアをどのように表現するのか。
マクダウェル氏が挙げる「四つのステップ」を踏みながら、考えてみると…
「ステップ① 暖味な点を明確にする」
女王はなぜ来日するのか。女王はケーキをいつどこで食べるのか。晩餐会で食べ
るのか、あるいはこっそり一人で食べるのか
「ステップ② 基本的なニーズを考える」
イギリス女王のエリザベス二世は八十五歳と高齢だから、体調に配慮したほうが
いいだろう。
「ステップ③ 顧客は誰か、どんなニーズを抱えているか」
誰がケーキをつくりなさいと言っているのか、面接官に確認する。その結果、ケーキ
は宮中晩餐会に出されるという状況を想定することになった
「ステップ④ では、どんな製品にするか」
せっかくだから、イギリスでは食べられない日本オリジナルのケーキにする。
たとえば、抹茶のスポンジでつくった「とちおとめ」を作ったショートケーキがいいの
ではないか。
以上のような答えなら、合格とのことだ。
この例は、就職対策という事を抜きにしても、ぼくには参考になり、楽しめた記事
だった。
参照:グーグル、アップル、マイクロソフトに就職する方法