『デブでブスなのに男を手玉に取るなんて痛快でしょう。』
と、木嶋佳苗の裁判を何度も傍聴するために足を運んでいる三十代女性が語る。
しかし、男を手玉に取るのはまだしも、三人も亡くなっているのに、”痛快”
はないだろうと、思ってしまうのだが・・・・・・。
● カナエギャル
木嶋佳苗を観たいという女性傍聴者が増えつつあるという。今週号の週刊文春に
「カナエギャル」と呼ばれる”追っかけ”がいることが記事になっている。
中には容姿が木嶋とそっくりなカナエギャルもいて、まるでファンクラブといっ
た様相なのだという。
しかし、ここに来ているカナエギャルと言われている人のほとんどは、自分は
木嶋佳苗よりは、太ってもいないし綺麗だし、容姿では上だと思っているの
では?『その私にあと必要なのは、男を手玉に取る方法論を学ぶだけ。』そう
思って裁判に通ってくる女性も多いのではないか。
木嶋佳苗は、自分のセックスアピールを自慢げに語る。
「今まで(セックスを)した中で一番いい」
「テクニックよりお本来持っている機能が普通の女性よりも高い、と褒めてく
れる人が多かった」
一時は拘禁反応も出ていたといわれた木嶋だが、公判の度に洋服を変えて
オシャレをアピール。しかもいつも胸の谷間を強調した洋服を着ている。
入廷時には傍聴席を悠然と見渡し、まるで「私のショーにようこそ」といった
風情で、裁判はまるで「カナエ・ショー」の趣きとのこと。
木嶋は、2009年1月、東京都青梅市の会社員・寺田隆夫さん(53)を、
同5月には千葉県野田市の無職・安藤建三さん(80)をそれぞれの自宅で
殺害。
さらに2009年8月、大出嘉之さん時(41)を埼玉県の駐車場で殺害した。
しかしわからないものだ。
どう見ても太りすぎた、さえない中年おばさんにしかぼくには見えないのだが、
どこで間違って、男達は大金を彼女に与え、あげくのはては殺されるという
破滅の道をたどってしまったのか。
● 月に百五十万円もの収入
「木嶋は男性と関係することで生活をしていました。一回三万~五万円という
デートクラブに出入りしていたほか、会社役員、医師、弁護士などエリートと
言われる男性二十人と愛人契約を結び、一回十万円以上、月に百五十万円もの
収入があったと、自ら述べていました」(大手紙記者)
木嶋はこれらの収入を高級ブランドや高級外車、競馬などに湯水のように使っ
たという。
「傍聴希望者の約三分の一が女性。通常は男性のほうが圧倒的に多いので、
かなり特異な現象です。」(同前)
ところで、自称「一回十万円以上」は、どうなのだろう?ぼくには、彼女の
外見から考えるにまったく信じられない値段だ。そもそもそれだけいつももら
えたのなら、殺人まで犯して金を奪い取る必要があったのか?
同じような感想を抱く人も多いようで、J-CASTニュースでは、彼女が語った
月150万円収入に関して追及していた。
彼女は、うちの店では(月150万は)まったく無理です。というか、面接で落と
します」
東京・新宿地区で性風俗店を経営する40代の男性はこう言い切った。女性を
ホテルなどに派遣する「デリヘル」(デリバリーヘルス)を営み、以前は会費
を払った男性に女性を紹介するデートクラブも経営していた。
彼女が「稼いでいた」2000年ごろの話を聞くと、
「月200万円稼ぐ子も結構いましたね」と振り返った。ルックスについては、
「顔はかわいい方が有利だが、体型については『ぽっちゃり』好きもそれなり
にいる」そうだ。
木嶋被告の「月150万円」は可能かどうか質問すると、
「愛人ならセックス1回10万円として、1人週1、2回で3人捕まえれば150(万円)
行きますね」と話し、「ルックスにこだわらない客にピンポイントで当たれば
可能」と分析した。
「ただ、(木嶋佳苗被告の場合)その可能性が高いとは思わないし、私が客や
愛人なら遠慮しますね」と話した。
● 容姿が劣っている人が金を貢がせる
一方、愛人契約やデートクラブに限らず、「容姿が劣っている人が異性に多額
のお金を貢がせるケースは、男女ともある」と指摘するのは、結婚詐欺問題に
詳しい河原崎弘弁護士。
「女性の容姿が劣っている方が安心できる」というタイプの男性もいるからだ。
婚活コンサルティング「リアルラブ」の代表で心理カウンセラーでもある
湯田佐恵子さんも「相手のルックスが悪いとかえって安心し、騙されて貢いで
しまう人は男女ともにいます」と指摘する。
わかるような、わからないような・・・・・・
木嶋被告の公判を20回傍聴しているコラムニスト・北原みのりさんは彼女に
お金を貢ぐ男性の理由をまったく別の面から指摘している。
「法廷での証言を聞いていると、騙された男性たちは、コミュニケーション
力が乏しかったようです。そして木嶋被告が凄いのが初めから堂々と“お金を
ください”といっていること。
“私と会うということは、あなたにとってどんなに素晴らしいことですか”
“あなたがお金を出せないということは、私に働けということ。すると忙しく
なるからデートできなくなるんですよ。それでもいいんですか?”という言い
方をしているんです。そう言われると、男性は不安になって逃がしちゃいけな
いと思ってしまうんでしょうね」
女性セブンの取材に応えてくれた、逮捕直前まで同棲していたという男性も
そうだった。結婚サイトで知り合い、何度かやりとりするうちに携帯電話の
番号を交換するようになり、結婚を前提に交際をスタートした。
そして「あなたを信用してマンションの住所を教えます」と甘い言葉を囁かれ、
彼女のマンションで初めて会うと、その日のうちに借金の相談をもちかけられ
た。「私は独身が長かったし、看病を続けてきた母が1か月ほど前に亡くなっ
たばかりで、寂しい思いが強かった。それで、彼女との将来を楽しみにしてい
た面がありました」
そうしてこうも続けた。
「いまは全部嘘だとわかっています。ただ、一緒にいた5日間は自分にとって
幸せな5日間でした」
参照:「セックスで月150万円収入」 木嶋被告証言は「あり得ない」のか
木嶋香苗と5日間を過ごした男性「あの5日間は幸せだった」
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