3歳の時に自宅で父親に「大きくなったら何になりたいですか?」と、
問われた。
その際に、「食べ物に、キャベツに」と答えていた様子を父親がホーム
ビデオに撮影していた。それから16年後・・・・・・、


カゴメ『野菜一日これ一本』のCMタイアップで「野菜シスターズ」が結成
され、参加した25人のメンバーが異なる野菜の着ぐるみを着ることとなった。
奇しくも高橋はキャベツ役となり、偶然ながら3歳当時の夢が実現したこ
とになる。


この、高橋みなみのエピソードは面白い。


さて、そんな女性アイドルグループAKB48チームのキャプテンを務める高橋
みなみのほのぼのエピソードを楽しんでいる場合ではない。
彼女の母親が「淫行容疑」で逮捕されてしまったという。

彼女の母親は43歳で相手は15歳とのこと。


それは、高橋みなみの親族にとっては大変なことかもしれないが、はたから
そのニュースをながめる立場から言うと、週刊文春に掲載されたこと自体が、
不幸としか言いようがない。


15歳という年齢だけを見ると、悪い中年のおばさんにそそのかされて、
気の毒な中学生という図になりかねないのだけれど、はたしてこれは逮捕
するほどの事なのか?
まあ、年齢を考えたらしょうがないのだろうけどねぇ。


このニュースに対して異常な反応をしているとしか思えないのがアイドル
評論家の中森明夫。
いったい何にたいしてそんなにエキサイティングしているのか?

以下、彼のツイッターを参照してみよう。


「加護亜依の恋人は逮捕されて一般人なのにマスコミにボロカスに叩かれて、
AKBの高橋みなみの母親は逮捕されてテレビも新聞もまったく報じないのか!?
これが日本のマスコミだな…」


「芸能人の親族や恋人など一般人に関わるスキャンダル報道をすべて控える
ならわかる。だけどジャニーズやAKBなどの場合は控えて、そうではない芸能人
の時はめちゃめちゃ叩く。現在のマスコミ報道は明らかにおかしい」


「AKBやジャニーズ、たかがアイドルのことじゃないかと思うかもしれない。
だが、ことなかれ主義の利権構造に絡め取られてアイドルに関するスキャン
ダル報道さえ公平にできないマスコミに、はたして原発問題や政治問題の
公正な報道が期待できるだろうか?」


『そんなに”ぽっぽっ”頭から湯気を出して怒ることでもない』
と、ぼくは思ってしまう。


まず、加護亜依の恋人は「暴力団をかたった恐喝未遂容疑」で逮捕されて
いる。それを、彼女の母親の件と同じく論ずるわけにはいかないだろう。

また、15歳相手に淫行で逮捕ということをうんぬんする前に、その15歳の
男は、『暴行でけがをさせた事件』で、警察に捕まっている。
そのときに自ら警察に語った話しなのだ。

性に無知な純情な少年が、43歳に淫行されたというのと、わけが違う。


この事実は、昨年10月、八王子市で起きたある障害事件がきっかけで発覚
することとなったという。騒動の内幕を知る関係者が匿名を条件に明か
した。


「地元中学生を含む三人の少年が、『メールの言葉遣いが気に入らない』
ことを理由に、別の少年を呼び出して、殴る蹴るの暴行を加えて大けがを
させた事件がありました。


逮捕された三人のうち、一人の少年が警察の取り調べの中で『高橋みなみの
母親と性的関係がある」と話したため、警察は母親に事情を聞きました。
すると、母親が少年との関係を認めたため、淫行容疑で逮捕となったのです。」


スキャンダル報道さえ公平にできないということを問題にする前に、逮捕と
いうことを考えれば、本当に彼女の母親が15歳の少年に精神的・肉体的に
ダメージを与えたのかを考えるべきだと思う。

15歳の少年にあきらかな苦痛を与えたのが明らかなのに、マスコミが報道
しないのは問題だが、今回の件は公にする必然性に乏しい。


怒りのニュースは他にもたくさんあるはずなのに、中森明夫がこの淫行容疑
のみにこだわるのは、正直ぼくにはよくわからない。
何か説得力に欠けるし変だと思う。

それともぼくが知らないだけで、いろんな他のニュースに対してもツイッター
で怒りまくっているのだろうか?


参照:「AKB48高橋みなみ母の淫行事件」 台湾の大手新聞が報道  

    -日本マスコミの沈黙は続くのか
高橋みなみ1stフォトブック『たかみな』 (講談社MOOK)