④ シドニー・ルメット「十二人の怒れる男」(1957)


父親殺しの罪に問われた少年の裁判で、陪審員が評決に達するまで
一室で議論する様子を描いている。
登場人物が、ズぅーと、部屋の中にいるので、みんなが裁判が終わり、
外に出た時のすがすがしかった事。


これはテレビ映画で見て、なんだかやたら泣けてきた記憶がある。
その涙の多さで忘れられなくなった。
いったい、本当にそんなに泣く必然性があったのか、検証するために
再度、見たいと思う映画。


同年度のアカデミー賞で作品賞を含む3部門にノミネートされたが、
『戦場にかける橋』に敗れ、受賞には至らなかったという。
制作費は約35万ドルという超低予算、撮影日数はわずか2週間ほどの
短期間で製作されたというから驚きだ。


その2週間で作られた映画がどれだけの人の心を動かしたことか…。


⑤ ロバート・ロッセン「ハスラー」(1957)


ビリヤードをするポール・ニューマンがやたらかっこいい。
そして、真剣勝負の中での心理的なやりとりがとても面白い。

トム・クルーズが主演した「ハスラー2」もいい映画だった。この2
を先に映画館で見て、あまりの面白さに、最初の映画「ハスラー」を
レンタルした。


1961年度のアカデミー賞において作品賞や監督賞を含む8部門にノミ
ネート、そのうち撮影賞と美術賞を受賞したという。
その映画の芸術的価値はともかくとして、娯楽性にとんだ作品で
この面白さは貴重だ。


⑥ コーエン兄弟「ノーカントリー」(2007)


これまで見てきた映画のなかで、一番わけのわからない魅力にあふれた
作品。ストリー的にはあまり面白いとは思えない。しかし・・・・・・

映画館でも、3度は見ている。そしてDVDでも見た。それでも納得
のいかない不明な部分があり、今でももう一度、見たいと思う。


それもこれも、不気味なオカッパ頭の冷酷無比な殺し屋の存在感が、
気になるからだ。彼の存在感が強すぎて、保安官役のトミー・リー・
ジョーンズなどおまけのように見えてしまう。


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