むぅびぃ・とりっぷ-newyear

明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします。




むぅびぃ・とりっぷ-家族ゲーム

◎家族ゲーム      1983年/日本/106分
監督・脚本: 森田芳光
出演者: 松田優作、 伊丹十三、 由紀さおり、 宮川一朗太


さて、今回はぼくの好きな俳優・松田優作の代表作「家族ゲーム」に関して。

映画監督の森田芳光さんが、去年の12月20日に亡くなった。それをニュース
で、聞いたときにもう一度、彼の監督した「家族ゲーム」をみたいなぁと、思っ

た。『この映画は、何か説明のできない不思議な面白さに満ちていた』という

印象だ。


そのわりに、映画で覚えているシーンは、松田優作が演じた家庭教師が
水を一気飲みするシーンだけなのだ。

それで、DVDでも借りようと思っていたら、森田芳光追悼という企画で
「家族ゲーム」をTVで放送していた。

この映画は、型破りな家庭教師が、次男が高校受験を控えた一家に招かれ、
やがて使命を果たして去っていくというストーリー。


やはり、面白かった。何度も笑った。最後のシーンで松田優作が、家庭教師
をした家族と全員で食事をする。その食事の仕方が、飢えた動物が食べるが
ごとくガツガツ喰いで、それにメチャクチャ加減に加速が加わり、家族に
暴力をふるって食卓をひっくりかえして、立ち去る部分が最高におかしかった。


週刊文春の1月5日・12日新年特大号では、「森田芳光監督 由紀さおりが
明かす松田優作との撮影現場」という記事で「家族ゲーム」が取り上げられて
いた。


由紀さおりの発言より、次男役で当時16歳で役者デビューしたという
宮川一郎太の発言が興味を引いた。


「あるシーンで、監督が優作さんに『ショーケン(萩原健一)みたいですよ、
芝居が』と指摘したんです。当時、優作さんも気にしておられたことで、僕は
殴り合いが始まるんじゃないかと横で凍りつきましたが、優作さんは『あっち
のスタジオ見てきたからかな。ゴメン、ゴメン』と。その頃、隣のスタジオ
でショーケンさんが『もどり川』を撮影中ふだったんです。それを見て、二人
が凄い信頼関係で結ばれているんだと思い知りました」


森田芳光監督は、「家族ゲーム」では監督の他に脚本も担当している。
実に、実力のある監督で、亡くなったのは本当に惜しいことだ。


PR:家族ゲーム [DVD]