むぅびぃ・とりっぷ-マネーボール

◎マネーボール 
監督: ベネット・ミラー    2011年/アメリカ/133分
出演者: ブラッド・ピット, フィリップ・シーモア・ホフマン, ロビン・ライト


アメリカのプロ野球の世界が舞台となっている映画。これだけなら、本来
ぼくが見に行くことはない映画だった。なんせ、野球といったら息子が中学

生の時にやった試合か、もしくは漫画しかみないのだから。


でも、「野球とはまったく無関係に必見の映画」と、紹介していた文章を読ん

で、ためしに見てみた。

これは面白かった。低予算の弱小球団を最強のチームに作り上げた男の

奇跡の物語だ。


とくに、野球の常識をやぶるキーマンの風貌がいい。
野球をやったこともない、大学の経済学を出たばかりの太ったさえない
坊ちゃん風の若い男なのだ。
彼の才能を見抜いて、ブラッド・ピット扮するゼネラル・マネージャーが、
彼の判断を信じて、データーで自分のチームの野球を変えて行く。


この映画は、ぼくのデーターに対する考え方を変えてしまった。
ぼくは、データー処理の仕事をしていて、データーというものをあれこれい

じくって表にしたり、資料を作ったり、相手の要望するフォーマットにはめ

こんだりしている。


でも、データーで表せるものにはおのずと、限界があるものだという認識

を持っていたのだけれど、この映画で考え直す必要を感じた。
数値情報を活用したら、人間が長年の勘とか感情とか判断で決めている

ものを、ひっくり返すことができるのだということを感じた。


まあ、そんなにむずかしいビジネスのヒントとなる場面ばかりの映画で
はなく、主人公と娘の交流の場面もとても良かった。
娘が父親のためにギターの弾き語りするところなんか、言葉とギターの音が
心にじんわりと響いてくる。
涙もろいぼくは、映画の最後にそれを持ってこられて、涙顔になってしまい
館内が明るくなったときに参ったものだ。


ぼくも、この映画に関しては結論として同じことを書いてしまう。
「必見の映画です」


PR:マネー・ボール (RHブックス・プラス)  こちらは、映画の原作