最近読んだ本は「消された一家 北九州・連続監禁殺人事件」
ぼくにはこの北九州・連続監禁殺人事件が不思議でしょうが
なかった。

7人が殺害されたが、被害者の遺体は一つとして発見されて
いない。犯人は遺体を切り刻み、粉砕し、鍋で煮ていた。
下水や海に投棄していた。それも一番の悪党である松永太(42)、

彼はそれを全部人に命令してやらせていたのだ。


自分では何一つ手を汚さず。
それも家族同士で殺させていた。

だれもが思う事。 やくざでもない、特殊な訓練を受けたわけ

でもない、この一見、いい男風のやさしげに見えるこの男は

「一体何者なのか?」と。

この本の作者、豊田正義はあとがきにこう書いてある。

「私はふと、松永という男は、血の通っていない怪物にちがい
ないと、本気で思いたくなる衝動に駆られる。それで自分を
納得させられれば、どれほど気分が楽になるだろうかと思う。」

「天才殺人鬼」であったこの松永。言葉でへたに説明づけると
それだけで、この人物の本当の心の闇の実態から離れてしまい
そうだ。決して後味のいい本ではない。しかし、『ここまで人間
は恐ろしくなれる、他人をコントロールできる』という恐怖を
知る意味ではこの本の値段の1400円は安い。

ぼくの感じたズシリとくるココロの重たさを、ぜひあなたも共有

しませんか?

PR:消された一家―北九州・連続監禁殺人事件 (新潮文庫)