「悪魔を見た」の示す復讐劇の面白さ

世の中には、とんでもない残虐な殺人狂がいる。
ようするに、快楽殺人ということで、人の苦痛をなんとも思わず、むしろ
それを性的な快感までに感じてしまう人だ。

不幸にして、身内をそのような犯罪にまきこまれた場合、いったい犯人に
どこまで復讐をしたら、人は満足するのであろうか？

これを、徹底的に追及したら、確かにこうゆう映画ができてもおかしくはない。

完全に息の根を止められる状況にありながら、いったん犯人を解放して
泳がせる。必要以上の生活費（金銭）などを与えてだ。

そして、また新たな犯行を犯そうとしたときに厳しい制裁を加えて、また泳

がす。助かったと思わせて、いきなり暴力で犯人を襲い、肉体的にも精神的

にも追い詰めようとする。

むしろ、今までここまで復讐に力点を置いたｔ映画が出なかったのが不思議な

くらいだ。
この映画はそこを徹底して描いている。

しかし、犯人はどこまで追い詰めても、自分に忠実で、反省をすることすら

ない徹底した悪人だ。

犯人にダメージを与えようとしているのに、どんな状況でも犯人にはこた

えない。すがすがしいくらいの図太さ。

この映画には、犯人とそれを追う刑事のごまかしのない憎しみと行動を描い

ている。

けっこうどぎつい場面が出るわりには、どこか突き抜けた面白さもを示し

ている。