- カティンの森 [DVD]/マヤ・オスタシェフスカ,アルトゥル・ジミイェフスキ,マヤ・コモロフスカ
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◎カティンの森 2007年/ポーランド/122分
監督 アンジェィ・ワイダ
「諸君は帰国が許された」
ストリーの後半に、収容所に収容されていた将校たちが列車に乗せられ
カティンの森に移送される。
そこで、全員が後ろ手を縛られ、後頭部を撃ち抜かれながら、人間が物の
ように、次から次へと殺されていく。
見終わった後には、索漠とした気持ちになったものだ。
第2次世界大戦の1940年3月~4月にかけて、約1万5千人のポーランド
将校が旧ソ連軍によって銃殺された。
映画「カティンの森」は、この事件で実の父を失ったアンジェィ・ワイダ
が監督人生を賭けて80才で撮った渾身の一作。
将校である夫を待ち続ける女性アンナ(マヤ・オスタシェフスカ)と娘
の政治に翻弄される姿が悲しい。
映画評論家の前田有一氏は、サイト・超映画批評でこの映画に関して
このように述べている。
本作の脚本は90年代半ばから執筆され、正式バージョンは30回もの修正
を重ねたものだという。
ちなみにアンナ役のマヤ・オスタシェフスカも、曽祖父が虐殺の被害者
である。そんなわけでこの映画には、並大抵ではない怒りと悲しみが
込められている。
アンジェィ・ワイダ監督の映画作品で、タイトルを覚えているのは、
1958年製作の「灰とダイヤモンド」。
ヴェネツィア国際映画祭批評家連盟賞を受賞している。また2000年には
世界中の人々に歴史、民主主義、自由について芸術家としての視点を示した
業績により、アカデミー賞特別名誉賞を受賞している。