映画に関する文章が多かったので、今回は、ひさびさに事件記事から。

 妙にいつまでも気になる事件というのは、あるものだ。
 週刊新潮の6月30日号で記事になった事件で、タイトルは『茨城「整体師殺し」で
 客の女を洗脳した同業「38歳妻」』と、つけられている。

 

 夫のDVに悩む整体師の妻が、自分に心酔する女性の客を巻き込んで、夫を
 殺害した。殺害に手を下すほどに、心酔した看護師の菊池明代。
 週刊誌の記事では彼女が学生のセーラー服を着ているときの写真を掲載して
 いる。

 
 むぅびぃ・とりっぷ-整体師事件

 素直でやさしそうな女性に見えし、とてもあどけない顔で写っているので、
 『殺された夫の妻・澤田さつきに出会わなければ、殺人に手を貸すこともなかっ
 たろうに・・・・・・。』
 

 と、同情の気持ちも湧いてくる。写真の印象というのは、大きいものだ。

 ここで、ぼくが感じるのは、いったい誰がこの事件で『一番の悪人』なのか?
 ということだった。
 週刊新潮の記事を読んだだけではまるでわからなかった。
 

 整体師の妻、沢田さつき(38)が悪いのか?彼女が言う夫の沢田孝幸(37)
 さんのDVがそんなにもひどかったのか?それならなぜ、離婚という形を取れ
 なかったのか?という疑問がまずわいた。

 沢田さつきは、7月6日のニュースで、「夫の暴力はなかった」という供述に
 変えている。
 
 動機については「自分が経営する整体院をもっと繁盛させたかったが、夫が
 売上金の一部を遊興費に使うので邪魔になった」などと話している。
 
 ● 夫がいなくなってホッとした
 寝ていた沢田孝幸さんを菊池が刃渡り40センチの包丁でメッタ刺しにした
 現場は、天井が血しぶきで赤く染まるほどだったという。
 「さつきが可哀相、助けたいとなったのでしょうが、それだけでここまでや
 るものなのか、どうにも解せないんですよ」と、捜査関係者は答えていた。

 

 7日のニュースで、2人は殺害の4時間前、沢田さんが自殺したように装うた
 め、ヘリウムガスを充満させて窒息死させようとしていたが、沢田さんが
 目を覚ましたため、失敗に終わっている。

 

 事件を振り返ってみたい。 6月14日、早朝のこと。
 舞台は茨城県、ひたちなか市にあるマンションの一室。

 「37歳の沢田孝幸さんが血だるまになっているのを、妻が見つけて110番
 通報したのです」と、社会部記者が語る。

 

 「”前の晩に一緒に帰宅して別々に寝た。朝、起きたら、夫が倒れていた”
 というのが妻の説明でした。マンションはオートロックで防犯カメラはなく、
 侵入方法は鍵か暗証番号、インターホンで開けるしかない。

 

 警察はこの点などの詳しい説明を求め、事情を聴いていたのです。
 すると妻の証言にほころびが出て、部屋に一人を招き入れた末の殺害だった
 ことを自供しました。」
 一夜にして被害者遺族から容疑者となった38歳のさつきは、27歳の女とと
 もに翌日捕まった。
 
 「沢田夫妻は数年前から、家から車で5、6分の場所に整体院を営んでいまし
 たが、さつきが招きいれたのは、菊池明代という整体院の客でした。
 さつきが孝幸さんからのDV被害を菊池に漏らし、それで菊池が直接手を下し
 たんです」

 

 捜査関係者が首を傾げる。
 「さつきは”夫には申し訳ないと思う一方、いなくなってホッとした”と話してい
 る。それだけ憎んでいたんでしょう。一緒に捕まった菊池は、さつきのことを
 ”悩みを解決してくれたことがあり、尊敬していた”と言っています」

 

 ● 事件の3日前から急に無口になり
 「さつきは、整体やマッサージだけではなく、心理カウセリングなども手がけ
 る、評判の整体師でした。一ヶ月の予約待ちも普通だったそうです。
 水戸市内の病院で働く準看護師だった菊池は、5年ほど前から通いはじめ、
 さつきからアロマテラピーなど美容についてのあれこれを教えてもらっていま
 した」

 

 その心酔ぶりは、菊池の親族が不安を感じるほどだった。
 「彼女の言うことはなんでも正しいと考えているところがあったので、何度か
 注意したんですが・・・・・・」

 犯行前の様子や、さつきと菊池明代の関係については、菊池明代の母親が
 このように語る。

 

 「事件の3日前から急に無口になり、不機嫌になったんです。何か悪いことが
 起きなければいいと思っていたんですが・・・。犯行の時、さつきさんに明代が
 『あなたは寝室に入っていて』と言ったとされていますが、あれだけ心酔してい
 たさつきさんに『あなたは』とは言うはずがない。
 何か信じられない感じなんです」

 

 「4年前に明代が暴力団員とトラブルとなり、その仲裁に入ったのがさつきさん。
 このため、当時妊娠していたさつきさんは流産したと話していました。
 それ以来、明代はさつきさんを尊敬するようになり、素敵な人、人生の師匠だ
 と言うようになったんです」

 

 ● 女性なら誰もが憧れ、納得するカリスマ性
 いくつかの記事では、看護師の菊池明代と沢田さつきの同性愛を疑っている
 記事をみかける。その真偽はどうなのか?

 

 整体院の常連客だった40代の女性は、さつきの横顔についてこのように話す。
 「舞台女優を目指していたというだけあって美人でスタイルが良く、ファッション
 センスも抜群。話し上手な上に聴き上手で、口コミだけで100人近い女性患者
 を抱えていた」

 

 コミュニケーションだけではなく、技術力の高さも評判。
 「整体、アロママッサージ、それにアロマテラピー。心理カウセリングやダイエット
 相談、パワーストーンも駆使して、女性にしか分からない疲れをほぐすのがう
 まかった」

 

 30代の常連客もこのように振り返る。
 「あの(施術の)優しさは、男性にはまねできません。同性愛や宗教めいたこ
 とを疑われそうですが、女性なら誰もが憧れ、納得するカリスマ性がある。
 震災の際は、近くの避難所で女性の被災者を歌や踊りで励ましたそうです。
 さつき先生のために一肌脱げる女性はいくらでもいる」と振り返る。

 

 看板一つないアパートの一室ながら、予約は3週間から一ヶ月待ちがザラ、
 数万円単位の長時間コースも込み合うのにはそんなワケがあったようだ。

 

 ● 3度目の結婚
 沢田さつきは、整体院を共同経営していた夫・沢田孝幸さんとは3度目の結婚
 だった。高校卒業後、舞台女優を目指してダンスの専門学校に通ったが、
 ケガで断念。東京でいったん会社に就職後、元宝塚のトップスター・日向薫(54)
 の付き人になった。

 

 劇場で裏方の仕事をしていた5歳年下の男性と最初の結婚をしたのが28歳
 のころ。しかし、すぐに夫の家庭内暴力が明らかになる。
 さつきの兄が当時のことをこう語る。

 

 「妹が旦那の両親に相談してわかったんです。妹は自分の実家には言わず
 に我慢していました。結局、お互いの将来のことを考えて離婚しようというこ
 とになって・・・。結婚期間は1年ほどでした」

 2度目の結婚相手は、離婚後に働いていた居酒屋で知り合った、店の常連客。
 ごく普通の会社員だった。

 

 「結婚して専業主婦になったんですが、妹は間もなくパートに出るようになりま
 した。妹が仕事を頑張れば頑張るほど旦那のほうが働かなくなり、しばらくす
 ると会社も辞めてしまった。それが原因で2年ほどで離婚しました」(さつきの兄)

 

その後、実家に戻ったさつきは、飲食店でアルバイトを始め、そこで知り合った
 のが孝幸さんだった。32歳で3度目の結婚をし、結婚生活は5年ほど続いた。
 さつきの兄が知る限り、結婚生活は順調だった。

 

 「月に1、2度は夫婦で実家に顔を見せに来てくれました。帰ってくるたびに
 妹に”最近どう?”と聞くんですが、”元気だけが取り柄だから”といつも答えて
 ました。夫婦仲が悪いとか、DVで悩んでいるなんて、まったく思わなかった
 です」
 

 と、答えていたのは、まだ「夫からの暴力が耐えられなかった」と、さつきが調べに
 対して答えていた頃の話し。

 

 今年の正月には、白いジャージ姿の孝幸さんとまっ白いコートのさつきさんが、
 仲睦まじく初詣でに行く姿が、近所にも目撃されていた。

 離婚を2度経験し、孝幸さんにも愛想を尽かしていたさつきは、
 「菊池にメールをし、殺害計画を練っていました。それも、孝幸さんがメール
 チェックするからと、2人にしか分からない”暗号”を使ってです」

 

 暗号を使ってまで、計画した殺害にしては、110番通報から翌日にすぐ自供
 してしまうところなど、とてもおそまつな結果に至っている。
 菊池明代は、沢田さつきに関して現在はこのように語っている。
 「今、思えばだまされていた。利用されていた。」
 気づくのが、あまりにも遅かったような・・・・・・。
          

 参照:茨城・整体師殺害 容疑者の女は元宝塚トップスターの付き人
    夫殺し“美人整体師”女を虜にしたテクニック…同性愛の噂も
    整体師殺害、妻「暴力なかった。邪魔になった」


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