- ディレクターズ・カット 燃えよドラゴン 特別版 [DVD]/ブルース・リー,ジョン・サクソン,アーナ・カプリ
- ¥1,500
- Amazon.co.jp
ぼくが中学生だった頃に、女戦士だけで管理している一つの社会を描い- た「アマゾネス」という映画が上映された。
「007」のT・ヤングが製作・監督したアクション史劇だ。
但し、女性だけでは、民族が滅びてしまう為、子供をつくる時だけ
男が駆り出される、それは男がまるで子供製造機のような扱いの内容
だった。でも、その現実社会を逆にしたような世界観が面白いと思った。
また、映画にはそのアマゾネスの女性戦士のヌードが何シーンも出る
という。ぼくは、期待に胸をふくらませ友達とその映画を見に行った
ものだ。
ところが、ぼくも友達も映画館を出たときは、「アマゾネス」などどうで
もよくなっていた。同時上映した「燃えよドラゴン」に完全にノックアウト
されていた。
今までみたこともなかった空手映画の新鮮さ。ブルースリーの鍛えあげ
た体の見事さ、ヌンチャクという小道具の面白さ、そして戦いの美しさ。
次に来るブルース・リーの映画は絶対に見逃すまいと、思ったものだ。
でも、その映画が来たときは、もうすでにブルース・リーは亡くなって
いた。その事を知ったときはとてもショックだった。
ところで、ぼくがブルース・リーの映画に影響を受けたように、彼の
映画を観た世界中の人が、ブルース・リーの映画に心を動かされた。
そして、いきなり空手ブームとブルース・リーのブームがやってきた。
その頃に、まるで今まで作り貯めでもしていたかのように、次々と
空手映画が、上映された。
そのブームのなかで、自分をブルース・リーだと思いこんだ放火殺人
犯がいる。
ブルース・リーと、殺人者というのは、ぼくの頭の中では今まで結び
つかなかったので、この内容には驚いた。
最近、購入した「映画になった戦慄の実話」という本に書かれていた。
殺人犯はイギリス人でピーター・ディンスデールという。
こんな男が出てしまったということは、ブルース・リーの映画に関わっ
た方にはさぞ、残念なことだったであろう。
1960年に生まれたピーターは右腕がねじれて動かず、周囲から
「フリークス」と呼ばれながら育った。
また売春婦の母親に捨てられ施設に預けられた。唯一の慰めは、無名
時代のブルースリーが出演した「グリーンホーネット」だった。
派手なアクションで敵を倒すリーに心をときめかすが、一方でそんな
活躍とは無縁のわが身を呪い、欲求不満も膨らんでいった。
1969年の夏、ピーターは衝動的にショッピングモールへ火をつけ、建物
は3分の1を焼きつくす。幸いなことに死傷者は出なかった。
これに味をしめて彼が13歳の1973年には町はずれの民家を燃やして
6歳の少年を殺す。
その翌年には、近隣の老婆に灯油を浴びさせて着火。さらに彼は17歳
の時に養護施設で暮らす11人を焼き殺した。
彼は灯油を小さな容器に入れて持ち歩き、定期的に放火を続けた。
当時の心理をピーターはこう訴えている。
「炎で世の中を支配するんだ」
逮捕後は、「すべての責任は母親にある」などと自己弁護の供述を
したという。
1978年にブルース・リーの遺作である「死亡遊戯」を見た直後には、
戸籍名を「ブルース・リー」と変え、自らをカンフースターだと名乗り
始めた。
しかしこの奇行がキッカケとなり、警察に任意同行を求められる。
その場で過去に26名を焼き殺したことを自白した。
彼は通称「ホロコースト・マン」と呼ばれた。
逮捕後にピーターは精神障害が認められ犯罪者用の特別病棟に送ら
れた。その中で彼は今も自分をブルース・リーだと思いこみながら暮ら
しているという。
スマイルBEST アマゾネス ヘア解禁 ニューテレシネ版 [DVD]/アレーナ・ジョンストン,サビーヌ・サン,アンジェロ・インファンティ
- ¥1,980
- Amazon.co.jp
参照:ピーター・ジョージ・ディンスデール
- 殺人鬼資料館
映画になった戦慄の実話―真相はそうだったのか!