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ぼくはこの映画のシンプルさに、まず心がうたれた。
ここまで登場人物が少なく、さらに狭い空間だけの映画はないのでは
ないだろうか?
出演者は男一人と、携帯画面にチラリと登場する女性と突然、現れる
へび。
そして舞台は地中に埋められた棺の中、というとても限定された空間。
小道具としては、外部と自分をつなぐたった一つの通信手段である
携帯。これは、まるで素人でも作れそうに思える、シンプルな映画に
思える。
さらに、お金もあまりかからなそうだ。
そのシンプルな映画のわりには、後半はけっこうハラハラドキドキした。
男の告白の場面では何か感動的な気持ちにも包まれた。
しかし、ずうーとその棺の中のシーンが続くと息苦しくなってくる。
息苦しいで、思い出したのが、最近読んだマンガ。
中崎タツヤの「じみへん」というマンガで、細い穴をすすんでゆく男達の
ショートストリーがあった。
※ネタバレをしてしまいますので、このマンガを読もうとしている人は
ごめんなさい。以下は読み飛ばしてください。
人,一人がやっと通れるような穴を、50人ものヘルメットをかぶった
炭鉱夫のような男達が、出口を求めてはってすすんでいる。
迷い込んで3日になるという設定だ。
そのマンガの話の途中で、作者が登場して閉所恐怖症であることを
告白する。
「うわああ これ以上よう描かん」 「オラあ 閉所恐怖症なんだよ」
そして、作者は再度告白する。
『描いているうちに息苦しくなりましたのでこれ以上継続して進める
ことができません。断腸の思いでありますが、ウソくさいのを承知で
彼らを助けることにします。』
その告白の後に、マンガの話しは急に方向展開する。
その50人の男のうち、一人の男が脱出先を見つける。
「あ、穴があきました」
「体長、大変です 洞窟風呂です しかも女湯であります」
「よかった 本当によかった。」と、隊長の目には涙。
これは、読んでいるほうにも、爽快感をもたらした。
さて、映画の話に戻りますが………
映画「リミット」は、閉じ込められた男の身の不自由さと、『悪い方に、
悪い方にと進む自分の運命の息苦しさ』も描いている。、
これだけ男の悲劇を強調したのなら、せめてラストは「女風呂」とは
いかないまでも、何か気持ちが晴れるようなストリーにしてほしかった。
つまり、「リミット」という映画は、最後の最後まで明るさとは縁のない
世界で完結してしまうのです。
そこが残念なところだ。