◎ パフューム - ある人殺しの物語 - 2006 ドイツ
監督 : トム・ティクヴァ
出演 : ベン・ウィショー 、ダスティン・ホフマン 、アラン・リックマン
パフューム スタンダード・エディション [DVD]/ベン・ウィショー.レイチェル・ハード=ウッド.アラン・リックマン.ダスティン・ホフマン
パフュームとは、「perfume」と書いて香水の意味。
原作の本は世界45ヶ国で発売され、1500万部を売り上げたベストセラー。
ドイツ映画で監督はトム・ティクヴァ。
この映画は、スピルバーグも映画化を熱望していたという。
ストーリーは、18世紀のフランス。
主人公は魚市場のヌルヌルした不潔な環境で無頓着に産み落とされる。
母親は産んだばかりの子を置き去りに逃げようとして捕まり処刑される。
孤独な身寄りのない赤ん坊は、家畜小屋以下の育児所で育てられる。
少年期の仕事は革なめし。その悪臭の環境の中で、品物を届けた香水
調合師のところで才能を売り込み、そして認められる。やがては、「香り
を求める匂いの天才」としてデビューする。
関心したのは、香りを映像で表現した事。
主人公が世の中のあらゆる香りを堪能しているのが、映像と共に伝わって
くる。一種、不思議な感覚を映画と共に共有できる。
見ていて、「これはすごい作品だ!」と、興奮した事を覚えている。
但し、いくら究極の香りのためとはいえ、何のためらいもせず、次々と女性
を殺していくのは強引すぎる。「少しは罪の意識を感じろよ!」と、怒り
たくもなってくる。
そして問題の後半のシーン。当時の週刊ポストがとても大きく扱っていて、
「750人の乱交映画これは芸術かポルノか」なんてゆう仰々しいタイトル
をつけていた。
但し、ここを期待して映画をみると、もろにずっこける。
泉谷しげるみたいなおっさんが裸になっていたり、八百屋のおばちゃんみ
たいなのが裸になっていたりで、まるで色っぽくない。ただの群集としか
見えてこない。
ところで、香水の香りひとつで、こんなにみんなが発情し乱れまくったら
面白くてしょうがないだろう。
と いうか、その香水が発明された時点で、みんなSEXしか、しなくなって
世界は滅びるかもしれない。
まあ、それはともかくこの映画は、映像も音楽も物語も強烈な話題作。
つっこみどころも満載だ。
たまには現実を離れて、匂いフェチのとても耽美的な、不思議な世界に
旅立つのもいいものかもしれない。
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