「ヒトラー 最期の12日間」を見た。
独裁者アドルフ・ヒトラーが、敗戦直前という極限状態から、
自殺を決意する。
それに合わせるかのように周りの人も次から次へと自殺する。

ぼくも、映画を見ながら『自分の死』をみつめている気持ち
になった。
そうすると、生きている事自体が不安になってくる。

ヒトラーは、意外な事に周りの人に気を使う。時々、ヒステリーを
起したり、考え方が冷たかったりするが基本的に紳士だ。
女性には特にやさしい。
「こんなにいい人にヒトラーを描いて大丈夫?」という疑問がわいた
ほどだ。

この映画の監督が、以前「es(エス)」という映画を作った事は
ネットで調べて後で知った。
ぼくにとって「es(エス)」という映画は100点をあげたいほど
心に響いた映画だった。

事の起こりは、大学心理学部が出した小さな新聞広告に応募すること
が発端だ。

「被験者求む。 模擬刑務所で2週間の心理実験 報酬は4000マルク」
この実験に参加することで、参加者がとんでもないことに巻き込ま
れていく。
この実話を基にした「es(エス)」という映画は、今の会社組織の
ゆがみや、ナチス時代の収容所を表しているようでもあり、内容が
深くて面白かった。

しかし、今回見た「ヒトラー 最期の12日間」は点数つけたら、
60点。
まず、気持ちが暗くなりすぎる。同じ暗くなるのでも、es(エス)
は人間の精神的な葛藤をトコトンつきつめているからいいけど、
「ヒトラー 最期の12日間」は、ぼくの心には死のイメージだけわき
あがり、映画に救いがなかった。

しいて言えば、ヒトラーの秘書役をやった「アレクサンドラ・マリア・
ララ」が、とても美しかった事だけが索漠とした映画の中での花だった。

というわけで、いつものぼくの好きなもんを見るわけだけど、
そう、お口直しの頭直し。
世の中にはまだまだ楽しい事がころがってんのに、死ぬ事ばっかし
考えててもしょうがない。

ヒトラーの次には「地獄の晩餐」という甲斐正明監督のAVを見た。
ストーリーは美女3人がひたすら食事をする。

男が途中、体をさわりにきたりするが、アヘアヘしたりはせず、
何事もなかったかのようにひたすら冷静に食べ続ける。
排泄は目の前の便器でおこなう。
それもまた、その女優の排泄行為を目の前で見ながら、ほかの
二人は食べ続ける。

このAVは実にシュール。
食べること、Hすること、排泄すること
三点セットで考えさせられる。
いやいや、目的は考えるために見たんじゃないのだ。

ぼくの頭から死を追っ払ってエロの風をふきこもうとしたのだが、
これはまた、調子が狂ってしまった。
しかし、このAVは面白い。
もうちょっと頭の中で整理してから感想を書くとしよう。

さて、書くのはここまでにして、AVの続きを見るとするか。

しかし、風邪気味なのに、また股、こんなのを見ているぼくは
なんてゆうオバカなのか。

あったまいてぇ。

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