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「キャリー」という超能力少女を描いた映画が、ぼくはとても
好きだった。女子高生の湯煙いっぱいのシャワーシーンから
始まるところも色っぽくていい。
監督の ブライアン・デ・パルマもこの時に知って、それ以降
ビデオ屋で彼の作品を探し、よくレンタルした。映画も彼が
監督というだけで見に行った。
「アンタッチャブル」が デ・パルマの大ヒット作ではあるけど、
作品の衝撃度から言って「キャリー」が、一番の作品だ。
それで、この「キャリー」の原作者ということで、知った作家
がスティーブン・キング。
今、そのキングの「ジュラルドのゲーム」という文庫本を読ん
でいる。後ろの紹介文を一部、抜粋すると・・・。
『季節はずれの山中の別荘。妻を緊縛してセックス遊戯に
ふけるはずだったジュラルドは急死、床に転がっている。
バンザイの格好で両手をベッドポストにつながれたまま
取り残されたジェシーを、乾き、寒さ、妄想が襲う。』
すばらしい情景。この4行だけで、読みたいという気持ちを
おこさせる。付け加えるなら、そこに急死した夫のジュラルド
の流した血の匂いにひきつけられて、犬がやってくるのだ。
緊縛されたままのジェシーには、さまざま”声”が聞こえて
くるのだが、そこの文章はわかりにくい。
本では登場人物の紹介は2名のみ。
ジュラルド・バーリングゲーム・・・・・・・・・弁護士
ジェシー・・・・・・・・・・・・・・・・・・ジュラルドの妻
「それはないんじゃないの?」とここは文句言いたい。
けっこう回想形式でジェシーの家族やら友人やら出て
くる。2名の紹介だけでは、あってもなくてもいい紹介。
ところで、この小説は507ページある。今、ちょうど約半分
読んだところだ。前の「ミザリー」を読んだときも感じた
事なのだが、キングの小説には余分はおまけみたいな
文章が多すぎるのではないか?
たとえば、今読んでいる長編も、余計な贅肉をそぎ落とした
ら100ページくらいで治まりそうだ。
そのページに縮めたほうが、傑作になりそうに思えるのだが。
あまりに、文章がたらたら続くと、主人公のジャシーといっ
しょに、妄想の世界にはいってしまいそうだ。
たとえば・・・
ぼくは都会がイヤになって、しばらく山で暮らしていたとする。
山を散歩しているときに、ふと人の気配がすると思い、立ち
寄った小屋の中。
そこでは、女性が両手をつながれ、裸でベットにくくりつけ
られている。
相手の男は死んでいる。直ぐ警察を呼べばいいのだが、彼女
は何もできない状態だし抵抗もできない。
ふと、よこしまな思いが浮かんできて・・・・・。
おっと、やばい!
ぼくも思わず犯罪者の道へ突っ走りそうだ。