「ダメージ」というと、アメリカのテレビシリーズを思い浮かべてし
まうだろうけど、そのシリーズではなくて、ルイ・マル監督の映画
ダメージの話し。
その映画を見たのはもう17年も前のことになる。
この映画は、父親が、息子の恋人と恋愛関係になってしまった悲劇を
描いてある。
その内容を友達に言ったところ、
「そんな父親なら、ダメージではなくてダメ親父だね。」
その発言にお互い笑ったものだが、ときどきこの映画を思い出す。
その映画を見に行ったきっかけは、女友達のこんな言葉にある。
「ねえ、ダメージって映画、とってもエッチなのよ。あれは男の人と
一緒に行けないわね」
別にエッチな映画をみたからといって、男がいきなり強姦魔に変わる
わけでもあるまいに。でも、そのエッチぶりはどれほどのものなのか、
「ダメージ」をレンタルしてみた。
この映画は人間が理性をふき飛ばして、愛の地獄へ突き進む悲しさと
みっともなさが描かれていた。
まるで獣のようなのだが、何故か美しくもあった。
「最も人間らしい姿とはこういうことなのか」と、破滅的な恋愛をし
てみたくなるような麻薬のような映画だった。
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