ハッピーフライト  2008年/日本/103分

監督・脚本:矢口史靖 
出演:田辺誠一、綾瀬はるか、時任三郎、吹石一恵、岸部一徳


面白い映画とは聞いていたが、ここまで楽しませてくれるとは、正直思って
いなかった。
飛行機や航空業界に何の思い入れがない僕としては、綾瀬はるかが出て
いなかったら、見ることもなかったであろう内容だ。


これで、作品内容がつまらなかったら、「飛行場の紹介映画」もしくは
「飛行場で働く人々の裏方を含めた記録映画」という情報映画のくくりで
終わっていた映画だ。


現に、最初は飛行機会社のロゴ「ANA」が何度も出てきて、『会社のア
ピール映画か?』 『この映画を選択したのは失敗か?』 と、疑ったほど
だ。
しかし、だんだんこの映画のストリーにはまりこんでいく。


どことなく頼りない副操縦士が操縦する飛行機に、アクシデントが発生

する。
新人CAの綾瀬はるかも、チーフにしかられ涙を流す。

除々にドラマから笑いの要素は消えてゆく。この笑いから緊張感への
引っ張り方が見るものをストーリーに引き込んでいく。


2001年に「ウオーターボーイズ」を作った監督というのは、後で知った。
矢口史靖(やぐち・しのぶ)監督は、見終わったあとに本当に何か
スカッとさわやかな気持ちにさせてくれる作品を作る。


綾瀬はるかのドジなキャビンアテンダント(CA)役ぶりが、とても面白い。
2008年の映画「僕の彼女はサイボーグ」では、彼女のその綺麗さに
見とれたものだ。

今回の映画ではユーモラスで何ともほのぼのさせてくれるキャラクター
に引かれた。
見た目以上に幅のある女優だと思う。


また、1983年の山田太一の「ふぞろいの林檎たち」という名作ドラマで、
とてもいい味を出していた時任三郎をひさびさに見た。
クールで、土壇場になると自らの緊張をゆるめ、ちょっととらえどころの
ない、機長の役をうまくこなしていた。

この人は、動作とか表情が魅力的だ。あのドラマで見せた魅力は消え
てはいなかった。


チーフの役をやった寺島しのぶも見せてくれた。クレーマーのような
横暴な客に真正面で向かい、説得するその場面は、この飛行機と乗客を
守るのだというプロの責任感と人間性が伝わってくる忘れられない良い
場面だ。


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