麗<レイ>
〜花萌ゆる8人の皇子たち〜
ずっと見てみたいと思ってたドラマ。
日本版のポスターからはこのドラマがこんなに切ない物語
だとは想像が出来ないと思う。
今まで沢山の韓ドラを見てきたけど1番泣いた。
自分はこんなに涙が出るんだっていうレベルの涙でした。
ラブファンタジーだから現実には絶対に有り得ない
設定だけどそれなのにこんなに悲しいと思うのは
登場人物達はきっとこの時代じゃなかったら幸せになれる
はずなのにと思ってしまうから。
皆んな、ただ好きな人が居てその人と幸せに暮らしたい。
それだけなのにその願いすら叶わない。
それはその時代では許されないことなんだ。
なんの罪でもないのに。
8人の皇子が出てくるけど、私には皆んな可哀想に思えた。
皇帝という場所を手に入れなければ
自分や家族が殺される。
皇子達にもそれぞれに事情があったり
憎しみ合いたい訳じゃないのにそんな運命だった。
争いのない今の時代だったらどんなに良かったか、、
何かを守る為に戦わないといけない
大切な人を守りたいただそれだけの話なのに
仲良くしてた兄弟や親戚と争うしか方法がない
酷すぎる話しだと思いました。
ただ、助けてくれたり友情が生まれたりするので
その部分はホッコリするけど
大切な人たちとの別れが多いドラマだから
観ていて途中で苦しくなります。
正直、誰かが悪いとかではなくて
この時代だったらその選択しか出来ないんだろうなと
自分でも納得するしかないような展開が
更に苦しくなってしまうポイントでした。
8人の皇子の中で観る人によって好みが分かれるのかな?
私はウン皇子推しでした!!!
一夫多妻制の時代なのに一途に想ってくれる
決して武芸が強くないけどそれでも良いと思える皇子でした。
ここからは私なりの感想になるので
ネタバレが含まれています。
IUが演じるヘ・ス / コ・ハジン
化粧品販売員を現代ではしていて彼氏と友達に裏切られ
人生を投げやりになっている時に
溺れている子供を助けようと湖に入り
タイムループしてしまいます。
目が覚めるとそこは1000年前高麗でした。
その時代の事を全然知らない彼女だからこそ
自分の意見を皇子達にもズバズバと言い、喧嘩もします。
この時代にはそんな女性は居なかったから珍しく思い
気になって結局8人中4人の皇子がヘ・スの事を
好きになります。
へ・スは強い女性だった、どんな時も平気ですと言ってた
でも一人で震える時もあったし
どの皇子が次の皇帝になるのかを知っていたからこそ
自分なら歴史を変えられる変えなきゃいけない
そんな風に思いながら過ごす日々は苦しそうだった。
一番最初に好きになったのはウン皇子だった。
へ・スとケンカをした事をきっかけに仲良くなった2人
ウン皇子は、武芸も何も出来なかったけど
ただ心優しき一途な皇子だった。
元気がない時には面白い事をしてくれて
お礼にヘ・スは誕生日をお祝いして
ウン皇子にとってヘ・スは初恋の人だった。
しかし、皇帝の命令により婚姻する事になり
初めは反発していたけどスンドク(妻)の事を大切に想い
最後は強くないのに妻を一人にはせずに
共に戦い・守り一緒にこの世を去った。
カッコいい皇子だった。
へ・スが初めて信用したウク皇子
ヘ・スの母親代わりだったミョンさんの旦那様
好きになってはいけないと分かっていても優しく接してくれる
ウク皇子を想い、同時にウク皇子も無邪気なへ・スを
想い二人は互いに想いあっていた。
しかし、皇帝や王宮そして家族を捨てることの出来ない
ウク皇子はへ・スの事を守りきれなかった。
そしてそれは自分に権力がないからだと思い
自分が皇帝になろうと決意してしまう。
その決断からウク皇子は変わってしまった。
だからウク皇子を変えてしまったのはへ・スだった。
皇帝になりたいと思うことで、ウク皇子はドンドン
変わっていって結果自分を苦しめることになりへ・スとも
関係は終わってしまう。
ただ最後はヘ・スに協力してくれたから
悪かった気持ちもあるし最後まで想っていた不器用な人だった
そしてどんな時もヘ・スを守ると誓ってくれたソ皇子
冷酷なのにいざという時には必ず守ってくれた。
ヘ・スがどんな位になってもいつも会いにきてくれた。
その優しさにヘ・スも助けられ好きになった。
お互いがお互いを支え合っていた。
この2人も一緒に居られるならそれだけで良かった
なのにそれは簡単なことではなく難しかった。
ソ皇子もウク皇子と同じく皇帝になるしかヘ・スと一緒に
なれる方法はないと思った。
自分が皇帝になり国を変え、へ・スと共に生きよう。
そう思っていた。
ヘ・スといる時のソ皇子は笑ってた。
ソ皇子も皇帝となり、変わりたくなくても
変わらざる得なかった。
それはあまりにも切なかった。
お互いに好きだからこそ相手を捨てた。
へ・スの最後を見る事も出来ず。
周りには誰も残らなかった。
歴史には血の皇帝として名を残してるけど
本当は優しい皇子で誰よりも平和になる事を願っていたのに
最後は一人で孤独な皇帝となってしまった。
へ・スの最後を看取ってくれたジョン皇子
ある意味ジョン皇子が一番悲しかったかもしれない。
本当はずっと前からへ・スの事を想っていたけど
決してそれを表には出さずに
最後の救いとして残ってくれていた存在だった。
救う為の婚姻だったけど、ジョン皇子は好きだったから。
だけどその相手は別の相手をずっと待ってた。
それがどんなに悲しいことか。
へ・スの子供もちゃんと遺言どうり育ててくれていた。
へ・スがどれだけの人の人生に関わったのかがよく分かる。
へ・スの事を好きになる皇子の気持ちも分かる。
変えたいと思っていたようには
決して変わることは出来なかった。
何よりコハジンとして目覚めた時には
何の記憶も無かった。
それはへ・スとして最後に願ったこと
「全て忘れたい」そのせいだろう
だけど現代で絵を見て思い出し涙を流す。
それは記憶が蘇って
ソ皇子をたった一人孤独にしてしまったことを知るから。
誰も幸せになれなかったドラマだった。
皆んな悲しくて切なくて、、、
時代が違えばきっと皆んな
幸せになれたのに。
そんな事を思った。
皇帝という位置の恐ろしさ
守りたいもの全てを守る事が出来ない悔しさ
大切な人を想うことはどれだけ美しいことか。
好きということが何よりも人を変える。
人は自分の為に変わりたいと思うのではなく
誰かの為に変わりたいと思った時に
行動してしまうものだと。
麗<レイ>〜花萌ゆる8人の皇子たち〜
このドラマがそう教えてくれた。
皆んな来世では幸せに生きてほしい。
そんな風に思いました。

