満を持して、国産腕時計の頂点に君臨する「グランドセイコー」をご紹介したいと思います。
今回は、こちらのモデルになりますっ(=゚ω゚)つ

グランドセイコー(61GS)
(GRAND SEIKO [61GS])
※「61系のグランドセイコー」
「6145A」と呼ばれるムーブメントを搭載しています。
1968(昭和43)年に発売開始されました。
販売は、1970年初め頃までの約2年間だったようです。
※後述しますが、今回ご紹介する機体は「最初期型」の可能性が十分に考えられるものです。

文字盤の部分を拡大。
シルバー地にバーインデックスとバーハンド(線入り)。「SEIKO」と「GS」は植字です。

裏蓋側からです。
金色のメダリオン「GSバッジ」を中心として上から時計回りに、
STAINLESS
6145-8000 ⇦Ref. No.
WATER PROOF
7N0×××× ⇦S/N(1967年11月製造)※発売開始前年の秋に製造。「最初期型」である可能性はかなり高い。
が刻印されています。
製造は諏訪精工舎です。

ムーブの諸元はCal.6145(日付き)、25石、直径27.00mmφ(12型)、厚さ5.60mm、10振動(36000振動/時)」です。
ケースは縦42×横37mm、時計厚さ11.5mm、ベルト取付幅18mm。
ローターには「GS」マークと「GRAND SEIKO」の刻印が有ります。
画像左上に見える数字は個体番号で、私の機体は「003×××」です。

テンプの振れ具合を調整するのが通常の緩急針ではなく、やや楕円形に加工した「マイナスネジ」です。
これがクロノメーター級の高級機の証しです(≧∇≦)
「ハイビート 36000」の10振動は、現在までに製品化された腕時計では最高の振動数です。
*後に登場した「56GS」「56KS」等の文字盤に「HI-BEAT」の表示がありますが、それらは8振動ムーブメント搭載機ですのでご注意ください。
国産腕時計で全盛時代(1960~70年代)に製品化された10振動は、セイコーでは「ロードマーベル 36000(5740C)」(手巻)とこの「61GS」(自動巻)[いづれも諏訪精工舎]と「45GS」「45KS」(手巻)[いづれも第二精工舎]。
シチズンでは「レオパール10〈ハイネス〉」(自動巻)が有りました。
海外では、ゼニスの「エル・プリメロ」が有名ですね(基本的に自動巻ですが、ローターを外した手巻モデルも有ります)。
この機械は自社製品や、近年では同じグループのタグ・ホイヤーに供給されている、クロノグラフとしては最高振動数を誇るムーブメントです。
かつては王冠印の腕時計メーカーに出荷され、わざわざ振動数を落として製品化された時期がありましたね(^_^;)⇦だから今でも人気が高いのです。

「6145-8000 JAPAN A」と刻印。

3時側から。
・風防はガラス製
・リュウズは「GS」マーク入りの専用品(直径5.0mmφ)

9時側から。
ケース左上(画像では左側)に、多数の細かい当てキズが目立ちますねぇ~~(^_^;)
メタルブレスは社外品です。
マルマン(Maruman)の雰囲気の良いブレスが付いています。
以下に、この機体が「最初期型」と考えられる主な特徴を3点示します。

「GS」マーク、「GRAND SEIKO」書体、「諏訪マーク」の3段
製造開始から約半年間ぐらいと考えられます。
※この後に製造されたものは「GS」マーク、「HI-BEAT」、「36000」、「諏訪マーク」の4段になりました。

「SEIKO」と「GS」
最初期型と思われる製品にだけ、「諏訪マーク」が有りません。その他の製品には「GS」の下に諏訪マークの表示が有ります。

「GSマーク」と「GRAND SEIKO」の書体
これは比較的初期型で、最終的には「SEIKO」のみの表示になりました。
以上、主な特徴3点およびシリアルナンバーから読み取った製造年月が「1967年11月」であることから、私が所有している機体は「最初期型」と考えられます。
※この他にも見分けるポイントはありますが、あまりにもマニアックなので取り上げるのはやめました。

(私が着ているパーカーは⁈)⇦考えてみてね。ヒントは、☆の一部にnmロゴ入り。
歴代のグランドセイコーの中ではローターの厚みがある分武骨なスタイルですが、ベースとなったスタンダードな「ニューファイブ デラックス」などの61系ファミリーに搭載されたムーブメント(6106A、6119A他[6振動])がSEIKOの最高峰たる10振動機械に姿を変えたものとして、誇りを持って所有しています(^ ^)
グランドセイコーは、クロノメーター規格ではなく、セイコー社内で独自に定めた規格(クロノメーター規格よりも、さらに厳しい規格です)で調整されたうえ、合格した製品が出荷されました。
しかし、紆余曲折を経て私の元にたどり着いた数年前、某オクでこの61GSをGETした直後にオーバーホールしましたが…
内部・外装共に大したダメージは無かったのですが、後で日付の一部に数字の擦れが有ることが発覚しました。
いまだに交換用の日付板は見つかりません(-。-;
自動巻はリュウズを巻いても巻いた感触に乏しく、時計を揺すったり腕に付けて使用したりする間にローターが回転することによりゼンマイを巻き上げます。
10振動ムーブメントはゼンマイを巻き上げてしばらくの間は安定した動作を保持しますが、ある程度ゼンマイが解けてくると振動が不安定になり遅れ始めます。
これが唯一の弱点です。
私の機体の現状(発売から47年以上が経過した今日)はーー
電波時計で正確に時刻合わせして数時間後にはわずかに数秒の遅れが見られ、日差では「-3分」ほどの遅れが確認できます。
これは、そろそろオーバーホールをしないといけないのかな?前回実施したのは6年以上前ですからね(^_^;)
セイコーでは、2009年5月に〈グランドセイコー メカニカル ハイビート 36000〉を販売開始しました。
このモデルに搭載されている「キャリバー9S85(9S86)」は既存の「キャリバー9S」をベースに、約40年ぶりに製品化された新規開発の「高振動の自動巻ムーブメント」です。
61GSなどの従来製品で見られたテンプのフラつきを抑え、よりいっそう高精度化を図ったムーブメントです。
私は、現物を4年ほど前に銀座の和光で見てきました。一目で「欲しいっ!」と思わずにはいられない素晴らしい出来でしたね(≧∇≦)
正規品のお値段は、福澤さん御一行様の半分強!驚愕のプライスです(少なくとも、私にとっては)。
こればかりでなく、ショーケースに展示された腕時計はどれも私の手に届かないような高額商品ばかりなのでしたぁ~
アブナイ、アブナイ(^_^;)
このとき、銀座へは何の目的で行ったのか?
たぶん、少し前に水樹奈々さんの中野サンプラザ座長公演「水樹奈々 大いに唄う」のグッズ販売で売られた限定カステラを作った菓子屋があるとの情報を仕入れて、カステラを製造販売している菓子屋に買いに行った前後の出来事だったと思います。
セイコーが約6年の歳月を要して慎重に新規開発した腕時計です。
61GSと同じように発売から40~50年後(2050~60年頃)の将来、歴史はどのような評価を下すのか楽しみなモデルであります(=´∀`)人(´∀`=)
私はこの61GS他、過去に発売されたグランドセイコー及びキングセイコーなどのアンティークになりつつある古い腕時計を愛でながら、時計についてこれからもいっそう造詣を深めたいと思いますっ!d(^_^o)
【参考文献】
1) 「国産腕時計⑨ セイコー 自動巻2」(森 年樹 著、1997年6月30日 初版発行、トンボ出版)
2)「THE SEIKO BOOK 時の革新者 ーセイコー腕時計の軌跡ー The Real History of SEIKO Watches」(1999年5月1日発行、徳間書店 グッズプレス編集部特別編集)
以上。
ではっ!(=´∀`)人(´∀`=)