一時期、森博嗣の本を片っ端から読み漁っていました。

小説家を目指す人へのアドバイスや自身の体験などが書かれていて、彼の頭の中を少し覗けた気分。小説家になりたいと思っているわけではない人でも、面白く読めるんじゃないかな??
どういうことを意識して小説を書いているのかが分かって、彼の小説を改めて読み直したい気分になります。

著作権や印税のことも書いてあって、なかなか想像できない職業としての小説家が見て取れました。
帯に書かれた「パティシエ小説」という文に惹かれて買いました。

ある朝、新米パティシエ夏織が厨房に行くと見知らぬ男性が飴細工を作っていた。彼は記憶をなくしていたが、この店のシェフだと言い張るが…という話。

漠然と、主人公夏織の成長物語で、洋菓子を作りまくるんだろうと思って読んだら、実は違いました…。人間関係とか記憶喪失のシェフは何者なのかとか、主人公の恋のほうがメインだったみたいです。本に非があるのではないけど、なんだか肩すかし。食いしん坊の私としてはもっとケーキやチョコレートをクローズアップしてもらいたかったなぁ、なんて(笑)
謎の生命体、ギンちゃん・ムーちゃん兄妹が、謎を解きつつそれぞれ同居している人間の余分なエネルギーを糧にしている、というちょっと変ったミステリの短編集(連作)。

不思議な設定で、SFっぽくもあります。
最後は少し切なく、事件の推理よりもストーリー展開やギンちゃん・ムーちゃんの生態のほうにより興味津々でした。

人が死んだりしてるのに、全体的なイメージはほわんとしてます。
どこがどうとは言えないけれど、なんか好きです。

待ってましたー!!クジラの彼、文庫化です!


短編集で、「空の中」「海の底」の番外編や自衛隊員の恋愛話が計6話♪

どれも面白くて素敵で最高!


特に好きなのは「ロールアウト」という物で、一言で言うと・・・「トイレの話」(笑)

航空設計士の女性と航空自衛隊の隊員が、輸送機を開発するにあたり、トイレの改善に向けて闘う、という内容なのですが、これがもうラストは痛快だしときめくし、読んでいるときの顔は誰にも見せられません。ニヤニヤして絶対不審者!


「海の底」の冬原の恋愛模様や夏木と望のその後の話もとっても好きです。

「空の中」のその後の話を読んでいて思ったのは、「有川さんって自分や旦那さんの家族か親戚で苦労したことがあるのかなー」ということでした。StorySellerシリーズでも迷惑な家族・親戚がリアルに描かれていたので・・・。体験したのではと思うほど、迷惑な感じが凄くリアル。


自衛隊三部作を未読の方でも楽しめます。既読のかたはなおさら。「クジラの彼」、おすすめです!(私がすすめるまでもなく皆さん読まれているとは思いますが・・・笑)

生まれて百年経ち、付喪神となった古道具たちが集まる「出雲屋」。お紅と清次というまだ若い姉弟がやっていて、付喪神たちとはまあ上手く共存している。出雲屋は古道具屋兼損料屋で、つまり古道具を売る傍ら様々な物を貸し出している。
物を貸し出した先で起きた不思議なことを解決していると、探していた「蘇芳」の手がかりが…?!というお話。


しゃばけシリーズとは違って、付喪神たちと会話をしないので和気藹々といった雰囲気ではあまりないのですが、お互いを横目で窺っているような距離感も良い感じです。

少しずつ明らかになっていく「蘇芳」に関することや、登場人物たちの感情が最後にすっきり明かされて、にやけました!


畠中恵さんの時代小説が好きな方には文句なしにおすすめですし、全く読んだことのない方の入門の1冊にもおすすめです。