日本ではよい学校へ行くため、良い就職につくための教育を受けた方はたくさんいますが、お金を稼ぐための教育を受けた方は少ないのではないでしょうか。
主婦の方が往復1時間も掛かるスーパーへ買い出しに出かけ、「近所のスーパーで買うより合計800円も安く買うことが出来た」と、喜んでいるテレビインタビューを見かけたことがあります。
一方で、隣町のガソリンスタンドはリッター3円安いと、わざわざ往復10キロの道のりを運転して入れに行くという話も聞きます。
ちなみにその車のリッターは10㎞で、満タンに入れると60ℓ入るそうです。
仮に0から満タン入れた場合、180円安く入れることが出来る計算になります。
たった180円と思うか、されど180円と思うかは人それぞれですが、主婦の買い物もガソリンも一見数字上は得をしたような錯覚に陥ります。
しかし、双方には時間や距離という概念がまったくありません。
一見すると美談に聞こえる話も、仮に時給800円で働ける主婦ならば、働いたお金で近所のスーパーで買い物をした方が、よほど効率が良いはずです。
また、ガソリンも0から満タン入れて180円の得をしたとしても、スタンドへの往復に費やすガソリン代や移動時間を考慮すると、完全な赤字です。
さらに、何事もこのような考え方では、仮に支出を抑えることが出来たとしても、収入を増やすことは出来ません。
こんなことを言うと、「子供がいるので働けない」、「なかなか時給の高いところが無い」、「自分の年齢では仕事が見つからない」など、一般的な答えが返ってきます。
確かに新卒者の就職すら大変な時代に、一定の年齢が過ぎた方やお子さんを抱えた方の再就職やアルバイトは、なかなか大変なものです。
しかし、それはあくまでも一般社会の常識です。一定年齢が過ぎている方も、お子さんが小さくて外で働けない方でも、視点を少しずらすだけで可能なビジネスはたくさんあります。
しかも、その中には時間を切り売りしなくても良いビジネスもあります。
あなたの時間を大切にしながら、誰かに文句も言われずに、誰かの目を気にする必要もなく、人間関係の煩わしさもないビジネス。
遠くまで買い物やガソリンを入れに行くバイタリティーを、他のことに注ぐことが出来たなら、人生はもっと楽しくなるはずです。
人それぞれ抱えている問題や悩みが異なるのと同じように、ビジネスに対する得手不得手も人それぞれだと思います。