「アナタの常識は、ワタシの常識ではない !!」という Key Sentence で、
7月1日から9月16日までの毎週土曜日、12回のコラムを続けてきました。
いかがだったでしょうか?
Key Senyence の中で使った「常識 common sense」とは、
世間一般の人が共通に持っている知識や判断力のこと・・・です。
ただ、このコラムでは、“世間一般の人”ではなく、
医師、看護師や薬剤師といった医療職種、あるいは、製薬企業で働く人など、
“特定の集団”がそれぞれ持つ「ローカル常識」という意味で使っています。
複数の職種が一緒に仕事をする医療現場では、それぞれの集団内でしか通用しない「ローカル常識」によって、様々な「情報伝達エラー」を引き起こします。
また、生まれ育った環境や積み重ねてきた体験が個人の「意識」に影響を与えます。
そして、患者の「常識」との違いも加わります。
さらに、医薬品を提供する製薬会社にも「ローカル常識」があります。こちらは、医療における「常識」とは、かなり異なります。
簡単に言えば、
立場によって、ものの見方や感じ方が異なります。
その結果、色々なトラブルが生じます。
具体的な事例は、これまでのコラムで紹介した通りです。
情報伝達エラー防止のために大切な点は、
自分の「常識」が、他の人の「常識」であるとは限らない
ということです。
また、処方する医師は処方ミスをする、注射する看護師は注射ミスをする、調剤する薬剤師は調剤ミスをする、何もしない人はミスをしません。
つまり、
仕事をしている限り、エラーは付きものです。
ただ、患者に大きな健康被害を与えるエラーは避けなければなりません。
そのために、エラー事例から学ぶこと・・・が重要です。
次回からは、
新しい Key Sentence 「エラー事例から学ぶ !!」シリーズが始まります。
余談ですが・・・
こんなスライドを見つけました。
医療安全委員会メンバーとして2002年に企画した院内シンポジウムです。
その目的は、「それぞれの職種の“常識”を理解し合う」というものでした。
このような
医療安全管理の仕事を通して、他部門の仲間が増えました !!
個人的なことですが・・・
もともと、“物書き” は楽しみのひとつでした。
情報技術(IT : Information Technology)のおかげで、自由に発信できるので助かっています。
継続するためには、“発表の場” があるって、重要 ですね !!