35年前の3月30日。
日本短波放送のヤロメロでキャンディーズ最後のお別れメッセージを聞いた。キャンディーズは明日のありがとうカーニバル札幌公演で全国ツアーを終える、いよいよ4月4日のファイナルへ向けてのカウントダウン。
そしてこの時期、3/27-3/31まで5日間に渡り彼女達がFM東京の「小室等の音楽夜話」に出演したことも忘れてはならない。しかもハイファイセットとの共演を果たし素晴らしい録音を残している。当時この情報を事前に知らず最終回しか聞けなかった。
35年たった今Yotubeに当時の音源が上がっているが、出来ることならばあの時代にタイムスリップした感覚で聞いてみたいと思う。
70、80年代のFM放送はAMに比べるとゆったりと時間が流れるメディアだった。高音質、音楽番組中心で語りが少なかった事もありじっくり音楽に浸る時間だった。
ではどうやって当時の雰囲気で聞くか。。。。
ふとこの写真の事を思い出した。
デヴュー間も無いころのミキちゃんのお部屋の写真。(MDさんお借りします)

Sonyのラジカセとは別に棚の上にFM/AMステレオアンプが見える。これはPioneerのSX-414というチューナーとアンプが一体になったレシーバーだ。もしミキちゃんと同じ様な機材で当時の雰囲気のままにこの番組を聞けたらどんなによいだろうかと妄想が膨らんでしまった。
実は姉妹機を数年前にヤフオクで入手していた。
PIONEER TX-810。チューナー専用機であるが同じく青いイルミネーションがとても美しい。このデザインに惹かれオークションで大人買いしてしまったのだ。

70年代前期の製品。TRIOやSANSUIはグリーンのイルミネーションを採用していたがPIONEERはこのブルーにオレンジの針にこだわっていた。滑らかで慣性のあるあアナログのチューニングダイヤルの操作感はとても心地よい。

2つのチューニングメーターが当時の高級機を主張する。。
アンプに接続せずフロントのヘッドホン端子のみで実験することにした。

FM東京もNHK-FMも豊かな低音が広がり実に豊潤な音がする。
さて、前置きが長くなってしまったが、いよいよ時間旅行の準備だ。
前回のスカイセンサー編と同じでFMトランスミッタ―をPCに繋ぎYoububeの音源をFMラジオに飛ばす。送信周波数をFM東京にぶつからないギリギリの80.3Mhzに合わせた。

それではいよいよ番組スタート。
~キャンディーズ、小室等の音楽夜話 1978年3月27日~
#orenjinoumi2011さんお借りします。
FM東京のあたりに回すとチューニングメーターが反応し受信した!

イントロが聞こえてくる。。。
AMとはかなり感覚が違う。音質は予想したよりもいい。ホワイトノイズも若干入るがそれがまた電波で今流れている様な現実感がある。
とてもまったりした時間が流れていく。
そしてキャンディーズが登場。
ステレオ音声なので3人の声が瑞々しいこと!
前回のスカイセンサーでのAM番組体験とは全く違う。
ああ。。。なんだこの感覚。。
この針の向こうのスタジオにキャンディーズがいる様だ。。。

9:22頃からキャンディーズとハイファイセットの共演による
"Try To Remember"
のコーラスが始まると、目がしらが熱くなると同時に凛と澄みわたるコーラスに全身が洗われる様な感覚だった。
Try To Remember の歌詞を後で読んだ時に遂に私の涙腺が決壊した。。。
blog主様一部転載させていただきました。
;
Try to remember when life was so tender
思い出して、こころかろやかだった 日々を。
that no one wept except the willow
うつむいていたのは 柳だけ。
Try to remember when life was so tender
思い出して、希望に 満ちていた 日々を。
And dreams were kept beside your pillow
枕もとには 夢が いっぱい。
Try to remember when life was so tender
思い出して、恋に 胸を ふくらませていた 日々を。
When love was an ember about to billow
愛は 今にも 燃えだしそう。
Try to remember and if you remember
思いを はせて、そして 思い出が よみがえったら、
Then follow… follow…
追憶に 身を ゆだねましょう。
;










おかげさまで追憶の世界に身を委ねることができました。

------------
キャンディーズ解散後、1979年頃からデジタルシンセサイザーチューナーが登場。ダイヤルを回して針を合わせるアナログチューナー(バリコン式)は徐々に姿を消していく。
コンポステレオは再生中の音声の周波数レベルメーター(スペクトラムアナライザー)のイルミネーションにシフトしていった。
キャンディーズ解散後、1979年頃からデジタルシンセサイザーチューナーが登場。ダイヤルを回して針を合わせるアナログチューナー(バリコン式)は徐々に姿を消していく。
コンポステレオは再生中の音声の周波数レベルメーター(スペクトラムアナライザー)のイルミネーションにシフトしていった。