後縦靭帯骨化症(OPLL) | たかぶーの事故被害者のためのブログ

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自身も交通事故被害者です

交通事故に関する事を記載していきたいと思います

交通外傷を勉強しています、特に自賠責に対してどう後遺症を認めさせるかに関して勉強しており被害者のお役にたてればと思います

後縦靭帯骨化症(こうじゅうじんたいこっかしょう)OPLL


頸椎の後、頸髄の硬膜嚢の前方にある背骨と背骨を連結の補強をし、安定させる目的のある靭帯が原因不明であるが何らかの原因で骨化してしまうという疾患です。統計的に言うと約2:1で男性に多く、しかも東洋人特に日本人に多い疾患とされています。


この疾患もヘルニアと同じで、状態を指し本来それのみならば何の問題もない疾患ですが、骨化が進んでしまい、柔軟性を失って骨化した靭帯が脊髄を圧迫すると、ヘルニアや脊柱管狭窄症の場合の頸椎症性脊髄症と同様の症状が発症します。交通事故の場合は、既存障害のOPLLによる神経症状があって事故の外力による中心性頸髄損傷や非骨傷性脊髄損傷へとそう悪する場合、無症状でOPLLの素因があり、事故の外力で脊髄症や非骨傷性脊髄損傷、中心性頸髄損傷が発症するケースが散見されます。



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この画像は単純X-rayの頸椎画像ですが脊柱管の中に白いひも状の骨化した後縦靭帯骨化症の典型的な画像所見で、このようにX-rayに所見される後縦靭帯骨化症は稀で多くの場合はCTやMRで確認をします。



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この画像のように青い部分の後縦靭帯は本来は1~2ミリの薄い柔軟性のある靭帯ですが骨化が進むと肥大してしまい、その結果脊髄を圧迫していくことになってします。


交通事故の様な外力では脊髄症状が発症した場合には頚部痛、背部痛、上肢の疼痛、痺れ、巧緻障害(ボタンがかけにくい、箸が使いにくいこれについては前の記事で十秒テストという掌を握って開いてを10秒間に何回出来るかで判断します)また、下肢の歩行障害、排尿障害が増悪につれ圧勝してきます。


治療法とすれば症状に応じて消炎鎮痛剤、ビタミン剤の内服等の投薬治療や保存治療がありますが、すでに上記の様な脊髄症状、特に排尿障害が出ている時には椎弓形成術や前方から頸椎に進入し骨を削り骨化部分を直接取り除く前方固定術の選択もあります。骨化を削った際は骨を削った部分に腸骨から採取した自家骨を移植して固定します。


後遺障害とすれば14級9号もしくは12級13号、高信号病変が確認できる非骨傷性脊髄損傷においては9級以上、前方固定術施術時には11級7号と変形障害の12級との併合で10級


椎弓形成術の場合には3椎にわたって施術された場合には11級7号が認定され頸椎の場合にはC5/6の部位が施術されている場合で、可動域が1/2以下に制限されている場合には8級2号が認定されます。