「じゃじゃ馬ならし」
芝居は最高に楽しめるエンターテインメイト。
シェイクスピアの時代からそれは確立されていたことが伺える、
「じゃじゃ馬ならし」
とにかく筧利夫がすばらしい。
長くて速い難解なセリフを澱みなく流暢にかつ面白おかしく、
キャラクターを崩すことなく、ここまで出来る役者はそうはいない。
とにかく彼の素晴らしさが際立った舞台ではありましたが、
じゃじゃ馬・亀治郎は期待通りのシェイクスピア版女形を演じきり、
前の方に陣取っていた亀ちゃん会のオバサマたちも大満足だったことでしょう。
山本裕典くんは初出演ながらも、立派に役をこなしておりました。
こなれていない感じの初々しさも彼の役柄に合っていて悪くない感じでした。
つっきーは相変わらず美人で、オールメールシリーズにはもはや欠かせない役者さん。
脇を固める役者さんたちも、筧さんに負けず劣らずの長台詞、速台詞にもかかわらず、
決して引けを取っていませんでした。
それでも筧さんが一番だったがな!!!
しかし、こんな話を書いてしまうシェイクスピアというのは、
なかなか愉快なオジサンだったに違いない、と思うのは私だけでしょうか。
そして、恋愛の要素は決して忘れない、ロマンティックなオジサン。
この話は「妻は夫に従順であるべき」を描いた話ではありますが、
それを思いっきり喜劇に仕立て上げることで深刻な話にはならないわけですね。
何百年たっても色褪せないストーリーはさすがです。