どうにもだるくて、


足ツボやへ行った。



真昼の六本木。狭いエレベーターの雑居ビル。


扉が開いてもしばらく放置される。


中国系の女性がでてきて、あっ!と言う顔をする。


看板に書いてあった料金プラス、シーツ代500円。



足ツボなのにカーテンで仕切られた部屋でベッドに寝かされる。


着替えの短パンはテロテロしたスカーフっぽい生地。


たらいに薄く引いたお湯に足を浸けられ簡単に洗われる。



おそらく


このマッサージ師はきちんとマッサージを勉強していないと思われる。


ふくらはぎを上から下に向かってもまれたので確信した。



となりで


かすれた声の女性がニホンゴで電話しながら作業。


「だて わたし いそがしいそがし しごとだよ おたがい おもてればだいじょぶ じかんない」


反対側のとなりでは


人が寝てる気配。



なにもかもが胡散臭くて怪しくて


入り口においてあったファンデーションのチラシが


デリヘルのチラシに見えた。




同じものも空間で違うように見える 同じ作品も劇場が変わると見え方が変わる



しかしながら



香港ではこういうのスタンダードだ。


私は平気で朝方だろーが一人で行って堂々と爆睡していたし


新規開拓もばりばりやっていたのに



すごくリラックスできなかった。



日本という場ではあの怪しさが異質で


香港では怪しいのが当たり前、というか怪しいというのは


日本人の私から見て、であって



当たり前だから 怪しくない。



悪気の無い怪しさだ!


日本という場においてあの怪しさを貫くから怪しくて



悪気を感じるんだ きっと



でも少しだけ 


今の私が香港へ行って


昔と同じように、怪しい路地あやしい路地へと


冒険できるのか


自信がなくなりそうになった