鑑識にて

右京『どうも』

米沢『どうも。そろそろいらっしゃるころだと思いました』

右京『何か見つかりましたか』

米沢『現場は被害者の住んでいるマンションです、血痕が残されていました。他にはこれといって特にありませんな』

亀山『じゃあ、遺体を移動したわけか』

米沢『まあそう考えて間違いありませんな』

亀山『一課では目撃者を探してるそうですね』

米沢『ええ、しかし死亡推定時刻の午後11時頃にはあの辺は人通りが少なくなるそうです』

右京『そうですか、では我々も主催者の徳井さんにお話を伺ってみましょうか』

亀山『やっぱり詐欺事件と関係あるんすかね』

右京『それを調べに行くんですよ』

  徳井の住むマンションでは既に捜査一課が来ていたが何日も留守にしているようだった


伊丹『重要参考人として家宅捜索令状とるぞ』

三浦『しかし、まだ確たる証拠はないぞ』

右京『では、安否確認のためというのはどうでしょう』

亀山『早く管理人に鍵借りてきたほうがいいぞ』

伊丹『またのこのこと捜査に首突っ込みやがって』

三浦『まあ、いい、芹沢、管理人に借りてこいよ』

芹沢『はい』

  部屋に入る捜査一課と特命係

伊丹『やっぱり留守か、しかし随分広い部屋だな~』

芹沢『そうっすね、カード会社ってこんなにもうかるんすかね』

右京『…』

管理人『実はこのところ家賃が遅れ気味だったんですよ』

亀山『家賃はいくらなんです?』

管理人『月、15万です。他に管理費などで3万円、計18万ですね、先日3カ月分をまとめてお支払いいただきました』

亀山『やはり金を手に入れてたんですね、右京さん』

右京『ええ…』

  右京はサイドボードの上に置かれたダルマに注目した。

右京『この部屋にダルマは不釣り合いだと思いませんか?』

亀山『言われてみれば周りのインテリアは洋風なのに、何でダルマが…』

管理人『徳井さんは長野県の松本の生まれなんで、おそらく地元のものだと思いますよ』

右京『徳井さんは普段からこのようなものをお持ちだったのでしょうか』

管理人『いいえ何度かこの部屋に来ましたが見たことありませんね。どちらかというと都会派で、こういうものを自分で買うってのは意外ですね』

亀山『最近地元に帰ったんすかね』

右京『気になりますね~』

  その時、右京は部屋のごみ箱からあるレシートを見つけだした

右京『亀山君、至急松本市に問い合わせてこのサイズのダルマの値段を調べてください』

亀山『?』

  特命にて

亀山『わかりましたよ。店によって様々でしたけど平均的には3000円だそうです』

右京『やはりそうでしたか。このレシートの3000円というのはあのダルマだったようです。そしてレシートには3000x3。つまり同じものを3体買ったことになります』

亀山『3個も?でもあの部屋には1体しかありませんでしたよ、それに同じもの三つも買いませんよ』

右京『誰かのために買ったとは考えられませんか、自分を除く2人分も一緒に買ったというのはどうでしょう』

亀山『じゃあ徳井さんが何らかの理由で普段興味を持たないダルマを買ったんですか~?』

  そこに米沢さんが登場

米沢『どうやらそうでもないようです。杉下警部から頂いたレシートの指紋と、徳井祥子の車のドアから検出された指紋は別物でした』

右京『つまり、松本市にゆかりのある人物があの部屋に3人集まった。そこでダルマを買った人物と、徳井祥子、さらにもう一人いたのでしょう。ダルマには目が二つ書き込まれていたので何か目標を達成したようです』

亀山『目標?まさか今回の詐欺事件ですか?』

右京『そう考えれば51人目の女の正体とも重なります。おそらく51人目の女が、カード読み取り機から無線で飛ばしたカード情報を手に入れる機械を持っていたのでしょう』

米沢『しかし、そういったものは工学系の知識を要しますな、つまり犯人の中に理系の人物がいると思われますな』

右京『ええ、松本の出身、お金に困っての犯行ということはカード会社のブラックリストに記載されている可能性が高い、そして理系出身の人物。それでカード会社のリストと合わせれば51人目の女は絞られてきます』

亀山『さっそく問い合わせてみます!』

続く~